「異国情緒」とは?
「異国情緒」は「いこくじょうちょ」と読み、「異国」と「情緒」という2つの熟語から成っています。
「異国」は外国、異郷を意味します。「情緒」は感情や気分といった意味です。そんな二つの言葉を合わせた「異国情緒」には、「ほかの国の気分」「いかにも外国らしい風物がかもしだす、わが国のものとは異なる雰囲気や趣」といった意味があります。
「異国情緒」の使い方
「異国情緒」の意味は理解しても、使い方が今一つ判然としませんよね。「ほかの国の雰囲気」とはどういうものなのでしょうか。
例えば「異国情緒あふれる景色」と言ったりしますが、これは外国などに行った際に、普段日本にいる時には見られないようなレンガ造りの建物が立ち並ぶ街であったり、華美な教会を目にした時など、外国の雰囲気を肌に感じた時に使います。(例:異国情緒あふれるパリの街並みを見て感動した)
「異国情緒」は外国だけでなく、国内についても使うことができます。例えば千葉県にある『東京ドイツ村』や三重県の「志摩スペイン村」など、外国がモチーフのテーマパークは国内にいながらも「異国情緒」を感じさせてくれるスポットです。(例:東京ディズニーシーは異国情緒のある遊園地だ)
反対に外国の人達にとっては日本が「異国」です。そのため外国の人達は、いかにも日本らしい古いお寺や伝統的なお祭りの景色を見た時などに、「異国情緒」を味わうことになります。「異国情緒」を感じる景色や状況というのは、その言葉を使用する人によっても異なるのです。
「異国情緒」の英語表現
「異国情緒」は"exoticism"や"exotic mood"という表現で表すことができます。日本語でも「エキゾチック」という言葉がありますよね。外国のような趣があるさまや異国風といった意味です。(例:a port town full of exoticism…異国情緒にあふれる港町)
「異国情緒」の関連語
「エキゾチック」
上記でも説明した通り、「エキゾチック」は英語の"exotic"からきた言葉で「異国情緒」の類語です。日本で使われる「エキゾチック」は、どちらかといえばヨーロッパよりもアジア系の雰囲気を指す傾向があります。(例:彼はエキゾチックな顔立ちをしている)
「オリエンタル」
「オリエンタル(oriental)」は「東洋の」という意味の言葉で、もともとは西洋人が日本や中国、東南アジア等を指して使っていました。現在では日本人も使用しますが、その場合はインドネシアや東南アジアの雰囲気であることを意味します。(例:オリエンタルな雰囲気の家具が揃っている)
またオリエンタルとは逆に、「西洋風」のことは「オクシデンタル(occidental)」と言います。
「異国情緒」が楽しめるスポット
大浦天主堂
長崎県長崎市にある大浦天主堂は、現存する日本最古のキリスト教建築物です。豊臣秀吉の命令によって処刑された、26人のカトリック信者のために建てられました。歴史あるステンドグラスがとても綺麗なオススメのスポットです。
修善寺虹の郷
静岡県伊豆市にある修善寺虹の郷は、イギリス村やカナダ村といった様々な外国モチーフのエリアを持っており、まるで絵本の世界を再現したような、アンティーク感満載の建物が異国情緒を感じさせてくれます。イギリスの古き良き田舎を再現したエリアには鉄道も走っていて、フォトジェニックな景色を存分に味わえます。