たんぽぽとは?
たんぽぽの概要
たんぽぽはキク科タンポポ属の植物の総称です。日本でよくみられるのは「カントウタンポポ」、「セイヨウタンポポ」、「エゾタンポポ」「シロバナタンポポ」等です。3月から4月の春先に黄色い花を咲かせます。種子は綿毛を付けて風に乗って飛んでいきます。
根は地中深くに埋まっており、500mm程度あることもあります。タンポポコーヒーとしてコーヒーの代用品として用いられます。また、葉はサラダなどに使われます。
たんぽぽに似た植物に「ブタナ」があり、こちらはサラダにしたときに味がよくないので「豚のサラダ」という意味でこう呼ばれています。「ブタナ」は茎が枝分かれしていることが特徴です。
たんぽぽの由来
たんぽぽは、形が和楽器の「鼓」に似ていたため「鼓草」と呼ばれていました。そのため、鼓をたたいた時の「タン」という音から取られたといわれています。英語では「dandelion」です。フランス語の「dent-de-lion」つまりライオンの歯という意味です。こちらはたんぽぽの葉がライオンの牙の様にとがっていることから付けられた名前です。
花言葉とは?
花言葉とは花に象徴としてふさわしい意味を持たせたもののことです。神話や伝説、宗教から付けられることもあります。そのため、地域や時代によって意味が変わることもあり、普遍的なものではありません。花によっては複数の意味を持つこともあり、また、色によって意味が変わることもあります。
たんぽぽの花言葉は?
それでは、たんぽぽの花言葉を順に紹介していきます。
恋占い
西洋ではたんぽぽは恋占いに使われたといわれています。そのため、たんぽぽには恋占いという意味があります。また、占いの結果は神の意志や運命と考えられていたため、恋の宣託や神のお告げという意味も持っています。
また、たんぽぽの綿毛が風に乗って飛んでいく姿から片思いの意味が与えられたとも言われています。恋心はちゃんと相手のもとへ届くかわからない。それはどこへ飛んでゆくかわからないたんぽぽの綿毛と重なるところがありますね。
別れ
たんぽぽは花が咲き終わると綿毛になります。綿毛は風に乗って一斉に飛び立ってゆきます。その姿から別れや旅立ちの意味が与えられました。ただし、たんぽぽの意味する別れは破局や死別などの悪い意味ではありません。卒業のように新しい場所への旅立ちと解釈するのが一般的です。
たんぽぽの綿毛が飛ぶ時期は早ければ4月。日本では新生活が始まる頃ですね。旅立ちの意味が強いのも当然かもしれません。
食用としてのたんぽぽ
たんぽぽの根はドイツでコーヒーの代用品として使われてきました。また、葉はフランスでサラダとして使われています。そんなたんぽぽの食品としての利用をご紹介します。
たんぽぽコーヒー
タンポポコーヒーはたんぽぽの根を乾燥させて作った飲み物です。ドイツでコーヒー不足になった時に代用品として開発されました。コーヒーと名前についていますが、カフェインは含まれていません。
肝機能の改善や利尿作用があります。味わいはカフェインレスコーヒーに似ています。市販品も出回っていますが、家庭で作ることもできます。
作り方
1.たんぽぽの根を水につけ、あく抜きをします。
2.2日から3日ほど天日干しします。
3.フライパンで乾煎りします。
4.熱湯で抽出します。
サラダ
たんぽぽの葉はサラダや天ぷらとして使われます。下ごしらえとして、丁寧に水で洗い、さらに水に1日つけておきます。たんぽぽの葉は少し苦みがあります。同じキク科の植物の春菊に近い味わいです。
「たんぽぽ」まとめ
今回のまとめです。
- たんぽぽは春先に黄色の花が咲く。
- たんぽぽの綿毛は春に飛ぶ。
- たんぽぽは恋占いに使われたので「恋の宣託」や「神のお告げ」という花言葉がある。
- たんぽぽの綿毛が飛ぶ様子から「別れ」「旅立ち」という花言葉もある。
- たんぽぽは「タンポポコーヒー」や「サラダ」に使われる。