「リコメンド」とは
「レコメンド」ともいいます。
「リコメンドする」と動詞で使用すると、「推薦する、推奨する」の意味、「リコメンド」と名詞で使用すると、「推薦、推奨」の意味です。
「リコメンド」の語源
カタカナ英語としての「レコメンド(リコメンド)」は英語の「recommend」から来ていますが、この英単語の語源はラテン語の「recommendare」で、「強く勧める」の意味があります。「recommend」の名詞形は「recommendation」です。
「レコメンド」か「リコメンド」か、どちらがオリジナルの英語の発音に近いのかは難しいところですが、「report」が「リポート」と「レポート」の両方とも使われるように、さほどこだわる必要はなさそうです。
「リコメンド」の使用例
一般的な使われ方
日常生活の中で、「リコメンド」や「レコメンド」という言葉を聞いたり見たりしたら、「おすすめ、イチオシ」の意味だと理解しましょう。
- この冬、リコメンドしたいコート
- 今週のリコメンド動画
- シェフ自慢のリコメンドメニュー
ビジネスシーンで
社外、社内を問わず、相手の立場や年齢を考慮して、「リコメンド」を「おすすめ」と言い換えたほうが好ましい場合もあるでしょう。年配や目上の方でカタカナ英語の苦手な人は多いものです。
- 顧客に我が社の新製品をリコメンドしておきました。(上司に対して)
- 駅から近い事務所で、格安物件をリコメンドしてほしいのですが。(不動産屋で)
IT用語として
「リコメンドシステム」、「リコメンドエンジン」、「リコメンドアルゴリズム」などと使われます。ユーザに商品や情報をおすすめするシステムですから、「リコメンド〇〇」または「リコメンデーション〇〇」として使われます。
楽天やAmazonなどのECサイトでは、リコメンドアルゴリズムという処理手順を使ったリコメンドエンジンに顧客情報を蓄積し、顧客の購買履歴や閲覧履歴などさまざまな情報を分析して売り上げの増加を図っています。
例えば、「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」という文と共に類似商品ががずらりと表示されているのを見たことがあるでしょう。これがリコメンドシステムと呼ばれ、その効果を高めるために企業は日々、システム改良の努力を行っています。リコメンドシステムは、オンラインの書店、銀行、動画・音楽の配信サイト、ニュースサイトに至るまで、広く導入されています。
「リコメンド」の英語表現
補足として「recommend」の英語表現をまとめました。
- that節を伴って「勧める」
(医者は私がすぐに禁煙すべきだと強く勧めた)
- 人にものを「勧める」
(彼は生徒たちにその辞書を勧めた)
- 動名詞を目的語として、〇〇することを勧める
(その本の購入をお勧めします)
まとめ
レストランの黒板などで見かけるリコメンドメニュー、ニュースサイトで見るおススメ記事はユーザにとっては便利なものですね。オンライン書店では、シリーズマンガの第1巻を買うときに、第2巻以後もリコメンドされると探す手間が省けてありがたいものです。
一方、ECサイトにの個人情報が蓄積され、分析されることに対して不安の声もあります。ユーザとしては不要な物やサービスまで購入しないよう見極めも求められるようになるでしょう。