「裾野が広い」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「裾野が広い産業」や「裾野が広い大会」などと使われる「裾野が広い」の意味をご存じでしょうか。辞書で調べようにも載っていないものも多く、厄介ですよね。そこで今回は「裾野が広い」の意味や使い方、関連語などを紹介していきます。

目次

  1. 「裾野が広い」の意味
  2. 「裾野が広い」の使い方
  3. 「裾野が広い」の関連語

「裾野が広い」の意味

「裾野」の意味

「裾野」の意味は次の3つです。

  1. 静岡県にある地名。
  2. 山のふもとにある、緩やかに広がった野原。
  3. 2から転じて、上位のものを支える基礎となるもの。

皆さんは服の裾がどこかご存じですよね。もちろん下方の端です。では、山の下端はどこでしょう?山のふもとですね。野は野原の野です。よって、「裾野」は山のふもとにある野原のことを指します。

そして、山はものの形を表すためにも使われます。例えばピラミッド。ピラミッドは多くの石を積み上げた建物です。下の石の上に次の石が積まれます。言い換えれば、下の石は上の石を支えています。このように上のものを支えている基礎のことも「裾野」といいます。

影響範囲が広い

では、そんな「裾野」が広いとはどういうことでしょうか。答えを先に教えると、影響の及ぶ範囲が広いことです。

ここでの「裾野」は基礎や土台です。土台に当たる部分が広いということはそれだけ多くのものに支えられているとも言えます。

それらの土台のどれか一つでもなければ簡単に崩れ落ちてしまうでしょう。そのため、多くのものに影響されているという意味で使われます。

人気があって人口が多い

「裾野が広い」にはもう一つ意味があります。それは、人口が多くいろんな人がいるという意味です。ファンの多いスポーツや芸術活動で耳にするかもしれません。

一番優れた人のことを「頂点」や「頂上」と呼ぶことがありますよね。そして山のてっぺんもまた「頂点」や「頂上」と呼ばれます。

この場合、「裾野」はどうなるでしょうか。才能や能力は高くないけれど、携わっている人や参加している人です。入門者や初心者、アマチュアの人たちですね。こういった人たちがたくさんいるということは、それだけ人口が多く人気があるということです。

「裾野が広い」の使い方

  1. 裾野が広い企業が下請け会社とともに産業の大部分を占めた都市を企業城下町と呼ぶ。
  2. アマチュアにも裾野が広く、大会ではかなりの人数が押し寄せる。
  3. この山の特徴は裾野が広いことで、近隣の山の倍以上の面積があります。

1の文は影響範囲が大きいこと、2の文は人口が多いことという意味です。3の文は山の地形の話ですから、山のふもとが広いというだけです。

「裾野が広い」の関連語

「裾野を広げる」

「裾野を広げる」とはいままで興味を持たなかった人から新しく人口を増やしたり、参加できなかった人も参加しやすくすることです。また、趣味や学問などでジャンルや範囲を広げることという意味もあります。

「裾野」は元々山のふもとです。それを広げるということは山を大きくすること、山の範囲を広げることです。「裾野」にいるのはライトなファンや参加者ですから、ファン層や競技層の拡大という意味ですね。

同様に、趣味や興味関心などの範囲を広げるという意味でも使われます。この場合は、学問の方向性や好みのジャンル、技術の応用範囲などいろいろなことに使います。

「裾野産業」

「裾野産業」は「裾野」にある産業、つまり多くの材料を必要とする製品を製造している企業に部品や資材などを供給している産業のことです。

いわゆる下請け企業、部品メーカーです。特に自動車や航空機などいくつもの部品を必要とする製品では裾野産業も多くなる傾向にあります。

「裾野市」

「裾野市」は静岡県にある都市です。名前の通り山の裾野にあります。静岡だけって、その山はもちろん富士山です。その他に、箱根山や愛鷹山(あしたかやま)にも隣接しています。トヨタ自動車やキヤノンなどの製造業が盛んで、その意味でも裾野に関連した都市です。

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