「右往左往」とは?意味や使い方を紹介

「右往左往」という言葉はよく聞きますが、意味をご存知でしょうか?日常での会話でよく使える言葉です。語源は見つからないのですが、日常でも使える言葉ですので、今回は意味や使用例を確認して、「右往左往」に似た表現も含めて使いこなせるように解説していきたいと思います。

目次

  1. 「右往左往」の意味
  2. 「右往左往」の例文
  3. 「右往左往」の類義語
  4. 「右往左往」の対義語
  5. 「右」や「左」を使う四字熟語

「右往左往」の意味

うおうさおう」と読みます。「右往左往」の意味は「どうしてよいかわからず、秩序もなく、あちこちへ動き回り、混乱した状態のこと」です。

「往」とは行くという意味です。文字にある通り、右に往ったり、左に往ったりする様子から混乱しているという意味でつかわれています。

なお、「往」を「住」と書き間違える場合が多いので注意しましょう。漢字の意味を意識して使えばわかりやすいはずです。

「右往左往」の例文

  • 遊園地のたくさんの乗り物に目移りして右往左往している間に1時間経ってしまった。
  • 運転見合わせのため、たくさんの人が駅で右往左往していた。
  • 引っ越しの手伝いに来たが、何から手をつけて良いかわからず、右往左往してしまった。
  • 防災訓練の非常ベルが予定より早く鳴り、生徒たちが右往左往していた。
 
中には、「多くの人が」という場面でないと使えないという方もいるようですが、人数は関係なく「自分ひとりだけ」だとしても以上のように使用できるので、覚えておきましょう。

「右往左往」の類義語

「右往左往」の類義語(四字熟語)

  • 周章狼狽…(しゅうしょうろうばい)」非常に慌ててうろたえ、騒ぐこと。「周章」も「狼狽」も慌てふためくことを意味します。
  • 戦々恐々(兢兢)…せんせんきょうきょう」:恐れてびくびくする様子。
  • 右顧左眄…うこさべん」:右を見たり、左を見たり、周りの様子を気にしすぎて判断できないこと。

「戦々恐々」は「慌てる」だけでなく「恐れ」ているという意味を含んでいる点が「右往左往」と異なります。

「顧」は振り返ること。「眄」はちらりと見ることを意味します。「右顧左眄」はあたふたしている様子は同じですが、「右往左往」より周りを気にしているという点が異なっています。

その他の右往左往の類義語

  • 慌(あわ)てる」:突然のことに出会って普段の落ち着きを失う
  • 狼狽(うろた)える」:どうしてよいかわからず、まごつく
  • 混乱(こんらん)する」:秩序がなくどうしたらよいかわからなくなる。

オロオロ」「あたふた」「オタオタ」などの表現にも言い換えられます。

右往左往の英語表現

英語でも表記することができす。
  • run about in confusion (混乱して歩き回ること)
  • moving about in confusion (混乱して動き回ること)
  • go this way and that (あっちやこっちへ行ったり来たりすること)
  • going every which way (四方八方へ行くこと)

などの「ウロウロする様子」としての類義語が挙げられます。

「右往左往」の対義語

右往左往」の対義語として

  • 「冷静沈着…れいせいちんちゃく」:落ち着いて物事に動じない様子。
  • 「泰然自若…たいぜんじじゃく」:何があっても落ち着いてどっしり構えている様子。
  • 「余裕綽綽(綽々)…よゆうしゃくしゃく」:ゆったりとして落ち着いている様子。

などが挙げられます。いずれも冷静で落ち着いている様子が共通点と言えるでしょう。

「右」や「左」を使う四字熟語

類義語の他にも「右」と「左」を用いた四字熟語を紹介します。

  • 見…とみこうみ」:あちらを見たり、こちらを見たりすること。
  • 史…さとゆうし」:左も右も本ばかりある状態のこと。たくさんの書物があること。
  • 武…さぶんゆうぶ」:文武両道を兼ね備えていること。
  • 左右多言…さゆうたげん」:左へ右へと他の話題にそらすこと。
  • 戚…ゆうけんさせき」:身分の低いもの(戚=親族)を左に、身分の高いもの(賢=賢者)を右おくことのたとえ。
  • 吾…さしゆうご」:様々な手段を用いて危険を逃れたり、ごまかすこと。

意味は全く異なりますが、「右往左往」の関連語として、ぜひ参考にしてください。
 

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