「排他的」とは
グローバルな領域でよく使われることのある「排他的」という言葉。「アメリカの排他的経済圏」など、特に、ビジネスの分野において、「排他的」という言葉を目にしますよね。今回は、「排他的」という言葉の意味について、例文などを用いて理解していきましょう。
「排他的」の意味とは
「排他的」の類義語・対義語
排他的の類語は、「閉鎖的」・「排外的」・「閉塞的」(exclusive)、「非妥協的」
(intransigent)などがあります。類語を確認すると、「排他的」の意味の概要が明確に理解できますね。
対義語としては「協調」(cooperation、harmony)があり、その意味は、相違点・利害などを譲り合い、共通の目標に向かって歩み寄ることです。「排他的」と比べて、ずいぶん寛容で、優しい言葉ですね。
「排他的」経済水域とは
「排他的」という言葉を用いた代表的なものに、「排他的経済水域」という言葉があります。現在日本が直面している問題である「排他的」経済水域をはっきり理解しておきましょう。
排他的経済水域とは、自国の沿岸から最大200海里(約370㎞)の水域内を指します。そして、この水域内では、海底資源・海中資源の開発や管理をその国の支配下におくことができます。他の国の活動は、船の航行、上空の飛行機の飛行、海底へのパイプラインの設置などに限定される水域です。
つまり、排他的経済水域とは、「他の国を排斥する」経済水域という意味になります。
因みに、「領海」というのは、その国の主権がおよぶ海域のことで、“国連海洋法条約”によって12海里(約22,2㎞)と定められました。これは、より厳しい「排他的」な水域です。
「排他的」を使った例文
では、更に排他的を使用した例文を参照し、正しい使用方法を覚えて、自分の言葉としていきましょう。
1.異論を許さない特定の思想信条に心酔する人間は、なぜ感情的・排他的・自己中心的になるのであろうか?たぶん、「論理的思考」の欠如と深い関係があるのではなかろうか。(この例文は、テロリストに当てはまりますね。)
2.日本人は和を重んじ、排他的な国民ではなかったはずだ。どんなときも礼儀正しく、寛容で謙虚でなければならないと考えるのが日本人だ。(これは国会で語られた言葉ですね。)
3.いくつかの国が経済的な共通目的を達成するために、団結してつくる排他的経済圏を経済ブロックと称します。(2018年現在、アメリカが至急に対処しなければならない重要事項の一つです)
4.日本人が良く使う「外人」という表現がありますが、この外人という言葉に排他的ニュアンスを感じて嫌がる外国人が少なからずいます。(他国の者をしりぞけるという意味に外国人は受け取っています。)
「排他的」を使った文章
1.会計用語のアドバイザリー契約は、M&A仲介会社と締結する仲介依頼契約です。業務範囲、秘密保持、報酬等に係る事項が記載され、通常は排他的な専任契約の形をとります。(これは、機密保持のための「閉鎖的」な意味で使用されています。)