「焦燥感」とは？意味や使い方をご紹介

焦燥感とは、思うように事が運ばなくていらいらしたり、あせりを感じている状態を指す用語です。読み方は「しょうそうかん」です。「焦」は「あせり、いらだつ」という意味で、「燥」には「落ち着かない」という意味があります。あせりとは、思い通りに事が運ばないので、急いで事を片付けようとして落ち着かなくなることです。

焦燥感は、「仕事が思い通りにいかなくて焦燥感を感じる」のように使います。また、「焦燥感を感じて、居ても立っても居られない」のように使うこともあります。いらだったり、そわそわした場面で使われることの多い言葉です。

他に、「耐え難い焦燥感にさいなまれる」のように、苦痛を感じている場面で使われることもあります。

焦燥感が生まれる原因は、主に3つの要因が考えられます。1つ目は焦りやすい場面で生じる場合です。2つ目は、心理的な要因があって生じる場合です。3つ目は、病気が原因で生じている場合です。

それでは、１つずつ解説していきます。
 

焦りやすい場面とは、時間に追われていたり、他人を意識したり、予想外の出来事が起こったりしたときのことを指します。

時間に追われている場面とは、電車やバスに乗り遅れそうになっていたりするときのことです。他にも、頼まれていた仕事が締め切りまでに間に合いそうにないときや、宿題や課題が期限までに提出できそうにないときに生じます。

他人を意識しているときに生じる焦燥感とは、好きな人とうまく話したいのに話せないとき、自分のコミュニケーション能力のなさに感じるもどかしさのようなことです。

予想外の出来事が起こった時に生じる焦燥感とは、いきなり電車が止まったときや、地震などの突発的な災害に遭遇したときに感じる、どうしていいのかわからない不安感のことです。

心理的なことが要因になる焦燥感とは、「このままではみんなに置いていかれてしまう」といった時間に関するあせりや、「どうしたらいいのかわからない」といった戸惑いから生まれる気持ちのことです。ほかにも、「人に頼らずに自分でなんとかしなければいけない」といった思い込みから生じる焦燥感もあります。

うつ病などの精神疾患が原因で生じる焦燥感もあります。焦燥感は、うつ病の症状の1つです。具体的な症状としては、そわそわして落ち着かず、いすに座っていられないなどの状態があげられます。そのほかの精神疾患としては、パニック障害でも不安や焦燥感が症状として現れます。

焦燥感が生まれても、1人でできる対処法をとることで自分を落ち着かせることができます。

効果的なのは、深呼吸をすることです。大きく息を吸い込んで深呼吸することで、緊張して焦っている心をしずめることができます。深呼吸は、いつでもどこでもできることなので、焦燥感を解消するためにおすすめできる対処法です。

家にいるときに焦燥感が生じたときは、お風呂に入ってみましょう。ポイントは、余計なことは考えず、頭を空っぽにしてゆっくりとお風呂につかることです。

焦燥感は、うつ病の数ある症状の1つです。そわそわして歩き回ったりする以外に、何かに急き立てられるように話し続ける、といった症状も現れます。しかし、口数が増えても会話がかみ合わないことがほとんどです。

うつ病のときに感じる焦燥感には、将来への不安、お金への不安、家族への不安などさまざまな不安感がつきまとっています。

うつ病は、精神的なストレス以外にも身体的なストレスが原因で発症することがあります。原因がよくわからない焦燥感にさいなまれることが続いたら、ストレスがたまっていないかチェックしてみましょう。ネット上では、気軽にうつ病チェックができるサイトがたくさんあります。うつ病は早く対処すればするほど、完治する可能性が高い病気です。早めの受診を心がけましょう。

焦燥感の意味と使い方に加えて、焦燥感が生じる原因とその対処法についてご紹介しました。自分が何に焦燥感を感じているのか分析して、対処していきましょう。さらに、焦燥感とうつ病の関係についてまとめました。意味もなく焦燥感を感じたら、是非、病院を受診することを選択肢に入れてみましょう。