「アウトレット」とは?
英語のアウトレット(outlet)は、出口、はけ口のことを言います。例えば、an outlet for waterで、水のはけ口、という意味です。ここから転じて、在庫処分品や商品のはけ口、工場からの直売、といった意味で使われるようになりました。
ブランド品の洋服や靴、ファッション雑貨をはじめ、家具や家電品、コンピュータからランドセルに至るまで、アウトレットで扱う商品は多岐にわたっています。アウトレットの商品は、これから述べるさまざまな理由で安く手に入れることができるため、近年、人気となっています。
なお、英語のoutletには、日本でコンセントと言っている電気の差し込み口の意味もあります。これをコンセントと呼ぶのは、和製英語です。
アウトレットの種類
アウトレットには、大きく分けて「ファクトリーアウトレット」と「リテールアウトレット」の2種類があります。
ファクトリーアウトレット
ファクトリーアウトレットは、工場からの直売品、またはそれを販売する店舗を指します。メーカーが主体となり、工場から直接、自社の製品を店舗に送ることで、流通にかかる経費を削減し、商品の価格を下げることができます。作りすぎて在庫が過多になってしまった商品や、通常の店舗では販売できない規格外の商品が販売されることもあります。ファクトリー(factory)とは、工場や製造所のことです。
リテールアウトレット
一方、リテールアウトレットは、小売店が主体となって、在庫品や訳ありの商品などを値段を下げて販売するものです。扱われる商品は、その小売店のセンスや特色を表していることが多いものです。リテール(retail)とは、小売や小売店という意味を持ちます。
アウトレット商品の種類
アウトレットとして扱われる商品には、次のようなものがあります。
B級品
少しの傷や汚れがある商品です。洋服の場合は、色落ちしていたりほつれがあったりする場合もあります。ですが、正規品と比べてもそれほど品質は悪くない場合がほとんどです。
今季もの
そのシーズンの流行で作られた商品です。正規店での販売が終了してから、アウトレットとして販売されます。早ければ、そのシーズン中にアウトレットとして販売されることもあります。
キャリー品
前のシーズンに売り切ることができずに、次のシーズンまで持ち越してしまった商品です。値下げの幅が大きいのが特徴です。
型落ち品
最新モデルが出たために古い形式になってしまった商品です。家電製品やコンピュータ関連の商品など、正規品の価格が高くモデルチェンジが頻繁な分野ではねらい目です。
廃番品
メーカーが製造、販売自体をやめてしまった商品です。正規店ではもう扱っていないけれど欲しかったものを、アウトレットの店舗で見つけられることもあります。
サンプル品
サンプルとして店頭に並べられていた商品です。家具やインテリアの訳あり商品として販売されていることもあります。
アウトレット専用商品
工場や工程などは正規品と同じように作られてはいますが、正規品と比べ、材質のランクを下げたり、ロゴを付けなかったりすることで価格を下げます。アウトレットとして販売するために製造されている商品です。
アウトレットモールとは?
複数のアウトレット店舗を集めてショッピングモール化したものを、アウトレットモールと呼びます。アウトレットモールは1980年代にアメリカ合衆国で誕生しました。日本では、1993年、埼玉県に初のアウトレットモールが開業しています(現在は閉鎖)。2018年現在、北海道から沖縄にわたる日本全国に、約30箇所のアウトレットモールが存在します。
広い敷地の中に、数十店舗から多いところで300店舗近いショップが立ち並び、フードコートなどの飲食施設、子どもを遊ばせることのできる施設やドッグランも併設していることのあるアウトレットモールは、一日中、家族で遊べる施設として人気があります。
車で来場する買い物客に便利なように、郊外の幹線道路沿いに立地していることも多く、中には高速道路のインターチェンジに直結したアウトレットモールもあります。また、公共交通機関での来場に便利なように、バスターミナルを併設するアウトレットモールもあります。