「初志貫徹」の読み方、意味
「初志貫徹」は「しょしかんてつ」と読みます。「最初に決めた意志を最後まであきらめずに貫きとおす」という意味を持つ四字熟語です。「初志貫徹」の「初志」は「最初の志」、「貫徹」は「(意志や考えを)貫き徹(とお)す」ことです。
「初志貫徹」を用いた例文
「初志貫徹」を用いた例文をご紹介しましょう。
- 小学校のときから助産師さんになる夢を持っていた彼女は、国家試験に合格し、見事に初志貫徹した。
- 彼の所属する野球チームは優勝を目標に掲げ、「初志貫徹」するため必死に努力した。
- なんとしても志望校に合格したいとの思いを初志貫徹させるべく、毎日勉強に励んでいる。
「初志貫徹」に類似した四字熟語
「初志貫徹」と同じ意味を持つ四字熟語はなかなか見当たりませんが、初めから終わりまで考えや方針が変わらないという点では「首尾一貫」や「終始一貫」が挙げられるでしょう。また、「初志貫徹」と同様、強い意志を感じさせる表現には「頑固一徹」があります。
「初志貫徹」と反対の意味を持つ四字熟語
「初志貫徹」の対義語と見なしてよさそうな四字熟語には、「融通無碍(ゆうずうむげ)」「臨機応変」、「自家撞着(じかどうちゃく)」や「自己矛盾」などがあります。
「融通無碍」の「融通」は「物事が滞りなくスムーズに進むこと」を表し、「無碍」は「障碍(しょうがい)・妨げがない」とことを指します。つまり、「(考え方や行動に)制約がなく、自由である」さまを表します。「臨機応変」は「機に臨んで変に応じる」ということで、状況に合わせて考えや行動を変えるさまを指します。
上記の2つが使われるようなケースでは、状況次第で「初志」は消えてしまうでしょうが、そのこだわりのなさを肯定的に捉えた表現といえます。
一方、「自家撞着」や「自己矛盾」の場合は、同じ人物の言動に一貫性がなく、辻褄が合わないことを表します。「撞着」は「物事に突き当たる」という意味ですが、自分自身が「撞着」するため辻褄が合わなくなるのです。
「自家撞着」も「自己矛盾」も、当人の意志とは関係なく生じる状況であり、こちらは悪い意味で使われる表現となります。
「初志貫徹」を英語で表すと
「初志貫徹」を英語で表現すると、「carrying out one's original intention」、つまり「最初の考えを実行する」となります。例文を挙げると以下のようになります。
As a result of having accomplished an original intention, he passed the high school desired.
(彼は初志貫徹した結果、希望の高校に合格した)
「初志貫徹」というお店
山梨県の甲府市には「初志貫徹」というラーメン屋さんがあります。お店のホームページがありませんので店名の由来や理念などはわかりませんが、食べログで紹介ページを見ますと、とんこつラーメンや醤油ラーメンはなく、みそ味にこだわったラーメン専門店だということがわかります。
こちらのお店は味噌ラーメンや味噌味担々麺だけでなく、味噌つけ麺なるものが存在します。口コミに目を通すとどの商品も評判が良い印象を受けますが、特に珍しい味噌つけ麺に関して高評価の口コミが多く、一度食べてみたくなります。
参照サイト:食べログ
https://tabelog.com/yamanashi/A1901/A190101/19007542/
まとめ
「初志」を「貫徹」するのはなかなか難しいことです。志が高ければ高いほど困難も多く、継続的な努力も必要でしょう。けれどそのぶんだけ、「初志貫徹」できたときの喜びは何ものにも代えがたいのではないでしょうか。皆さんはこれまでの人生でどんなことを「初志貫徹」しましたか?