「パッシブ」とは?意味や使い方をご紹介

「パッシブ」(passive)とは、「受動的な(さま)」という意味の英単語です。これ単独というより、「パッシブ〇〇」というかたちで見聞きすることが多いかもしれません。ここでは、「パッシブ」の意味や使い方を、具体例も含めて解説します。

目次

  1. 「パッシブ」とは?
  2. 「パッシブ」の使い方
  3. 「パッシブ」の具体例(パッシブ〇〇)

「パッシブ」とは?

「パッシブ」(英語:passive)とは、「受け身の、受動的な、積極的でない、消極的な、主体性のない」などの意味を持つ言葉です。

対義語は「アクティブ」(英語:active)であり、「アクティブ」⇔「パッシブ」はしばしば「能動的」⇔「受動的」なものの様子・性質として対比される関係にあります。

そのため、具体的に何を持って「パッシブ」というのかは一義的には決められません。「アクティブ」なものの様子の対極として「パッシブ」が定義されることも珍しくないため、二つの言葉・概念を合わせて把握しておくことが重要です。

「パッシブ」の使い方

「パッシブ」は、主に何らかの機器・機能・効果等について使用され、それが自分から他者に働きかけて影響を及ぼすのではなく、逆に他からの何らかの働きかけを受けることで動作する・効果を発揮するものを指して使います。

身近な例でいえば、テレビリモコンの受光部(受光センサー)が該当するかもしれません。「リモコンのボタンを押す」ことで放たれた電波をこのセンサーが感知することで、「受動的に」チャンネルを変えるなどの機能を発揮すると表現できます。

また、この際、パッシブセンサーは「いつ働きかけを受けても良いように」待機中であることがポイントです。パッシブ式の機器は、自らアクションを起こすことはない代わりに、「常時、発動中」とも言い換えることができるのです。

人のタイプなどにはほとんど使わない

対義語である「アクティブ」は、「アクティブな人」「休日もアクティブに過ごす」のように人の様子やタイプなどにも使いますが、「パッシブ」はこの用途にはほとんど用いられません。(消極的、主体性がない、受動的だなどとは使います)

「パッシブ」はかなり専門用語的な語感が強く、日常用語としては耳慣れない人が多いことは留意すべきかもしれません。

例文

  • スピーカーのうち、パワーアンプを内蔵せず、外部のアンプからエネルギーを得るものをパッシブスピーカーと呼ぶ。
  • ノイズキャンセリング機能を持つイヤホンを買ってみた。どうやら、自らノイズを打ち消すのではなく、密閉性を高めることで外部の音を入りにくくするパッシブ式のノイズキャンセル方法を採用しているらしい。
  • 軍事的な索敵技術では、敵に探知される恐れがあるアクティブタイプより、多少精度は落ちても、受動的に情報を集めるパッシブタイプの索敵法が広く使われている。

「パッシブ」の具体例(パッシブ〇〇)

パッシブスキル

テレビゲームでは、しばしば「パッシブスキル」(passive skill)という用語が聞かれることがあります。

これは、プレイヤーがボタンを押して任意に発動する「アクティブスキル」と区別して、常に発動しっぱなしで、何らかのトリガー(引き金)となる行動を受けると自動で主効果を発揮するようなスキルを指します。(例:敵の攻撃に反応して発動する反撃スキルなど)

ただし、常に発動しっぱなしであることが主効果であるもの(トリガーに関係なく、常に自動回復し続けるなど)は「オート(自動)スキル」と呼ばれることが多く、通常「パッシブスキル」とは区別されます。

パッシブソナー

「ソナー」(英語:sonar)とは、潜水艦や漁船などが、水中を伝わる音波を用いて水中にあるものの位置情報などを得るための装置のことです。

「アクティブソナー」は、自ら音(探針音)を発し、反射してきた音から情報を得る方法。「パッシブソナー」は、自らは音を立てず、聞こえてくるさまざまな音から情報を聞き分ける方法のことです。

また、近年では、情報検索においてもこの用語が使われることがあります。SNS等で「〇〇について知りませんか?」と自ら呼びかけて反応を得るのがアクティブソナー方式。黙って情報を集め、自分に必要なものを取り分けるのがパッシブソナー方式です。

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