「アンニュイ」の意味
外来のカタカナとして日本でも広く認知されている「アンニュイ」という言葉。英語表記は「ennui」ですが、語源はフランス語で、同じく「ennui」と書きます。「倦怠(感)」「退屈」「物憂いこと」といった意味を示します。
『ブリタニカ国際大百科事典』では、「アンニュイ」について以下のように記述しています。
世紀末的風潮から生まれた一種の病的な気分。文学的には,生活への興味を喪失したことからくる精神的倦怠感をいう。自意識の過剰,生の空虚の自覚,あるいは常識に対する反抗的気分などが含まれる。
「アンニュイ」のニュアンス
一方で、他人を表するのに「アンニュイ」というケースでは、ある種の魅力に対する褒め言葉として用いられることもあります。特に女性の雰囲気を伝える際に多く使われるのが「アンニュイ」です。
具体的にその例を見てみましょう。
女性への褒め言葉としての「アンニュイ」
「アンニュイ」な女性のイメージ
- 神秘的(ミステリアス)
- ちょっと病的な影がある
- 無口、騒々しくない
- 脱力感がある
- 落ち着きがある
- 儚(はかな)げである
- 自然体
「アンニュイ」の類義語
なお、「アンニュイ」と似た表現に「メランコリー」あるいは「メランコリック」という言葉があります。日本では「気だるい感じ」「憂鬱な気分」というぐらいの意味合いでどちらも同じように使われていますので、類義語と見なしてよいでしょう。
もともと「メランコリー」という語は、はるか古代から、精神的疾病、「うつ病」と深い関わりを持ってきた言葉ですから、こちらのほうが「アンニュイ」よりも深刻な状態を指すといってもいいのかもしれませんが、やはり現在ではほぼ同じニュアンスでしょう。
ただし、口語表現として、「彼女はアンニュイな雰囲気だね」とはいっても、「彼女はメランコリックな雰囲気だね」とはほとんどいわないようです。
今注目の「アンニュイ男子」とは
「アンニュイ男子」の特徴
- けだるい表情をしている
- ミステリアス
- 自然体である
当然といえば当然ですが、このへんは女性の場合と共通していますね。
まとめ
「アンニュイ」は女性に対して使うことが多いですが、最近は「アンニュイ男子」などの流行もあり、さまざまなシーンで日常に浸透しているワードです。