「ネット用語」とは
「ネット用語」とは、SNSや掲示板、動画サイトなどのインターネット上で使われる用語です。見た瞬間に意味がわかるものや、少し考えなければ意味がわからないものまで、多種多様な「ネット用語」が存在します。なかには中高生などの若者にウケて、現実生活で使われるようになった言葉もあり、それらがテレビやラジオで紹介されることもあります。
ネット用語の例
インターネット上には莫大な「ネット用語」があるので、すべてを取り上げることはできませんが、よく使われる言葉の中から一部をご紹介します。
禿同
「禿同」は「はげどう」と読み、「激しく同意する」という意味です。掲示板では、たくさんの人が同じスレッドに書き込みます。前に書き込んだ人の発言に全面的に同意するときに、強い共感をこめて「禿同」を使います。
炎上
「炎上」とは、SNSやブログで、本人が書き込んだ内容に多くの批判が寄せられ、収拾がつかなくなることです。注目度が高いぶん、著名人の身に降りかかることの多い現象ですが、状況次第で一般人も例外というわけではありません。
「炎上」は、視聴者を煽ったり、失言したり、不適切な投稿をした場合に起きやすいとされています。また、わざと炎上するような投稿をして、アクセス数を稼ぐ「炎上商法」というものも存在します。内容はどうあれ、アクセス数が上昇すれば、名前が売れて広告収入も増加します。そのため、「あくどいやり方」として批判の対象になります。
ggrks
「ggrks」とは、「(Googleで)検索して自分で調べろ」という意味です。Googleで検索することを「ググる」といいますが、これに罵倒する言葉である「カス」が合わさって、「ググレカス」となります。ローマ字表記にした「GuGuReKaSu」から子音を抽出し、「ggrks」となります。
ネット上では、人に聞けば詳しい答えが返ってくるため、少し調べればわかる簡単なことでも、すぐに誰かに聞こうとする人がいます。このような人は「ggrks」とあしらわれてしまいます。なお、「ggrks」といっても必ずしもGoogleに限定しているわけではなく、「人に聞く前に自力で調べろ」というニュアンスです。
kwsk
「kwsk」とは、「詳しく教えてください」という意味です。「ggrks」と同じように、「KuWaSiKu」の略です。ネット上の誰かの発言に対して大いに興味をそそられたり、もっと情報が欲しかったりするときに、「kwsk」と書き込んで詳細をもとめます。ただし、バイクの話をしているときは、「カワサキ(KAWASAKI)」の意味で使うことがあるので、注意が必要です。
「ネット用語」の使い方
テレビやラジオでは、「こちらがいま若者に人気のネット用語です」「これらのネット用語を知っていますか?」といって、いろんな用語が紹介されることがあります。同じネットユーザーでも、最近の事情に疎い人は「今どきのネット用語はわからないものばかりだ」「今はこんな用語があるのか」となりますし、まさにリアルタイムのネット用語の使い手なら、「今ごろそんな話をしてんのか」となるかもしれません。
他にも、「ネット用語をリアル(現実生活)で使うのはキモイ」「リアルでネット用語を使ってるやつなんて見たことない」というふうに使われることもあります。
「ネット用語」はどうやって生まれる?
2ちゃんねるやSNS、ニコニコ動画といったサイトから、それぞれ個性的な「ネット用語」が生まれます。「おk」(OKのこと)「うp」(UP。画像や動画をアップロードすること)のように、タイピングのしやすさやミスタイプから生まれる用語もあれば、「垢」(アカウント)「鯖」(サーバー)のように、当て字を使った用語もあります。別の場所で生まれた用語を、他のサイトで使用して、それが広まってネット上で使われるようになることが多いようです。
楽しくコミュニケーション
現在では、ほとんどの人が「ネット用語」を使用しています。「kwsk」「うぽつ」などの用語を知らないと、会話を理解できないことさえあります。また、生まれの違う「ネット用語」を使うことで、どのサイトを主に利用しているのか、どういった世代なのか、などを知ることができます。
このことから、「ネット用語」は趣味や年齢といった、人間らしい情報を伝えるツールでもあるのです。つまり、文字同士のコミュニケーションに彩りを加える役目を担っているともいえるでしょう。