「仕方ない」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

何か失敗したり、問題が起こったりしたときに「仕方ない」と思ったことや言われたことはありませんか。よく使われる類語として、「仕方がない」という表現も挙げられますね。この記事では「仕方ない」について、意味や使い方を類語などと一緒にご紹介します。

目次

  1. 「仕方ない」とは
  2. 「仕方ない」の使い方
  3. 「仕方ない」の類語

「仕方ない」とは

「仕方ない/仕方無い」は、何とかする方法や手段がない、どうにもならない、救いようがない、辛抱できないという意味です。さらに、感情などが自分でコントロールできないといったニュアンスも持っています。

「仕方」は、形式方法を表します。「方法がない」というおおもとの意味から、「仕方ない」を形容詞として紹介している辞書もみられます。しかし、「やむをえない」とか「どうしようもない」といったことも表すことから、慣用句としての要素も強く持っていると言えるでしょう。

「仕方」と「ない」の間に助詞「の・が・は」を入れて使うこともありますが、おおむね同じ意味です。
ただし、仕方はないとなるときは、救いようがないという意味や感情の制御困難というニュアンスはありません。

「仕方ない」の使い方

「仕方ない」は、その状況を受け入れざるを得ないとあきらめた気持ち、あきれた、がまんの限度を超えた、といった感情を伴って用いられますが、文脈によってニュアンスは微妙に異なります。また、「~でたまらない」といった意味合いで、感情が制御困難な場合にも使われます。

前者と後者に分けて例文をご紹介しますが、「仕方がない」と置き換えても違和感がないものもあります。

「あきらめ、あきれ」など

  • 今日はゆっくり休みたかったけど、子どもと遊園地に行く約束をしたから仕方ないな(やむをえない)。
  • 後悔先に立たず、いまさら悔やんでも仕方ないよ(無意味だ)。
  • そんなこと言ったらけんかになると忠告したけど、彼女の性格だからな。まあ仕方ない(どうしようもない)。
  • 上司がいた手前、あの場ではうなずくよりほか仕方なかったんだ(方法がなかった)。
  • 彼はあれだけ忠告されたのに、また遅刻しているよ。仕方がない(救いようがない)やつだな。

「~てたまらない」:感情の制御が難しい

  • 親が決めた相手と結婚するなんて嫌で仕方ない
  • 単身赴任先で次の帰宅日を指折り数えている。はやく妻や子どもたちに会いたくて仕方ない
  • こんなに暑くてはのどが渇いて仕方がないね。
  • 夕べ見たイリュージョンの瞬間移動は常識ではあり得ないことで、不思議で仕方がなかった

「仕方ない」の類語

「やむを得ない」

「やむを得ない」は、「止むを得ない」とも書き、そうするよりほかに方法がない。しかたがないという意味です。ただ、「仕方ない」のように、感情の制御が困難な場合に使うことはありません。

【例文】

  • 世界的に拡散している感染症の影響で、今度の国際大会の中止はやむを得ないという判断が妥当だろう。
  • 大規模な事故や災害などで一度に多数の患者が出た時に行われるトリアージは、非常事態のやむを得ない措置だ。

「不可避」

不可避(ふかひ)」は、何かを避けることがどうしてもできないことです。「不可」は、できないことを表す接頭語として用いられており、「不可欠」「不可侵」「不可抗力」「不可思議」といった使い方もありますね。

様々な事情で選択肢が限定されてしまって、それしか選べないといった状況が「仕方ない」と同様ですね。

【例文】

  • これほどまでに少子高齢化が進んでしまうと、抜本的な法改正や制度改革が不可避ではないだろうか。
  • これまで経営再建の努力をしてきたが、もう限界に達したため、親会社との合併は不可避な状況だ。

「お手上げ」

「お手上げ」は、解決方法が全くないこと、これ以上はどうしようもなく途方に暮れることを意味する慣用句です。ホールドアップのように両手を上げることで降参を表すというところから転じた言葉です。

【例文】

  • これまであの手この手で難局を乗り切ってきたが、もうお手上げだ。
  • 小学生がタブレットで勉強するようになり、パソコンをおもちゃ同様に使う時代になると我々のような年寄りはもうお手上げだ。

「二進も三進もいかない」

「二進も三進もいかない(にっちもさっちもいかない)」は、物事が行き詰まり、身動きのとれない様子、特に金銭のやりくりができないことを意味する慣用句です。

二進は2を2で割ること、三進は3を3で割るというそろばん用語で、どちらも答えは1ですね。そこからやりくりできることを意味するのですが、それを「いかない」と否定して、上記のような意味になっています。

【例文】

  • リボ払いでいろんなものを買ってきたが、気が付いたら借金が膨らんで二進も三進もいかなくなっていた。
  • ミュージシャンで生活が安定しない息子の援助をしていたら、自分たちの老後資金がなくなり二進も三進もいかなくなった。

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