「もどかしい」の意味
「もどかしい」とは、もとは「非難したい気がする」という意味の言葉でしたが、そこから派生して、現代では「思うようにならないで、いらいらする」「気がもめる」など、「心の苛つき」全般を表す意味で使われてます。
例えば、外へ遊びに行きたい気分が抑えきれないほどなのに、誰かから外出禁止を言い渡されたら、あなたは「もどかしい」気持ちになるかもしれません。
「もどかしい」の使い方
「もどかしい」は、何らかの不愉快な様子や、自分の思うようにならない物事・気持ちについて、心が苛立つさまを指して使います。
人間社会は規則や制約に持ちていますし、他人はいつも自分の思った通りに行動してくれるわけではありません。自然世界さえその振る舞いを完全には予測できませんから、社会や他人、周囲の環境に「もどかしさ」を覚えることは多いでしょう。
むろん、完全にコントロールすることが困難という意味では、自分自身の身体や精神、感情なども「もどかしい」と言われるものの代表例です。
例文
- 相手のためを思ってアドバイスしているのに、なかなか真意が伝わらず、もどかしい。
- 自分なら簡単に成功できるのに、何度も失敗を繰り返している友人を見るのがもどかしい。
- 毎日ちゃんと世話をしているのに、一向になつく気配のない猫のことをもどかしく思う。
- 気になる人がいるのに、未だ告白する勇気が出ない自分がもどかしい。
「もどかしい」の語源
「もどかしい」の語源は、「もどかわし」、ひいては「もどく(擬く)」という動詞です。「もどく」の意味は以下の通り。
- 他のものに似せて作る。
- さからって非難する。とがめる。
現代では、「〇〇もどき」などの言葉に意味が残っていますね。このうち2番目の「非難する」という意味が、心が苛々するさまに通じて「もどかしい」になったと考えられています。