「味わう」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「味わう」という言葉があります。食べ物を味わう。人生を味わう。詩を味わう。いろいろな物事に使われる「味わう」にはどういう意味があるのでしょう。類語もたくさんありそうですね。この記事では「味わう」について意味や使い方とともに類語をご紹介します。

目次

  1. 「味わう」とは
  2. 「味わう」の使い方
  3. 「味わう」の類語

「味わう」とは

私たちの日常では「味」という言葉がよく使われます。「味」には、4つの代表的な意味があります。一つ目は、あじ、あじわい。二つ目は、あじわう。三つ目は、なかみ。四つ目は、なかまという意味です。

この二つ目の「あじわう」が、この記事の「味わう」です。そして、「味わう」には以下のような意味があります。

  1. 食べ物の味を感じたり、楽しんだりすること。
  2. 物事のおもしろみなどを感じること。本質を深く考えること。
  3. 体験すること。経験してそのことを深く考えること。

「味わう」の使い方

1の意味「食べ物を味わう」

食べ物の味にはたくさんの種類があります。その中でも基本の味とされているものは、「五味」と呼ばれています。「五味」は、甘(あまい)・辛(からい)・酸(すっぱい)・苦(にがい)・塩辛(しおからい)です。塩辛いの代わりに、旨味(うまみ)を入れる場合もあります。

一般的に、味には好みがあります。ある人が甘いと感じても別の人は甘さが足りないと感じたりします。その感じ方によって、おいしいとかおいしくない(まずい)という違いが生まれてきます。人それぞれに自分の好みで味わいを楽しめるといいですね。

【例文】

  • 今日のみそ汁は、出汁(だし)が薄いね。味わいに深みが感じられないから、少し塩を足してみようよ。
  • 私は甘党だけど、白糖より和三盆(わさんぼん)の甘みのほうが体にいいし、柔らかい味わいで好き。

2の意味「物事を味わう」

人によって食べ物の味の感じ方に違いがあるように、物事の感じ方にも違いがあります。特に芸術・文芸作品の味わい方でそのことがよくわかります。

【例文】

  • 俳句は世界で最も短い定型詩って言われているけど、僕には短すぎて味わうのは難しいな。
  • ピカソの絵はわけが分からないと思ってたけど、時間をかけてじっくり味わってみると面白味(おもしろみ)を感じるようになった。

3の意味「経験して味わう」

体験した物事の感じ方、味わい方も人それぞれです。例文を読まれて、あなたが主人公だったら、どんな感じ方をするでしょうか。

【例文】

  • 君が代を聞きながら、表彰台で金メダルを得た喜びを味わった。
  • リニューアルした遊園地のジェットコースターに乗って、今までにないスリルを味わった。

「味わう」の類語

「食べ物を味わう」の類語

【賞味(しょうみ)】
「賞味」は、食べ物を味わいながらおいしく食べることです。旅行先の旅館などで「季節の味をご賞味ください」などと給仕の人が言いますね。食品に記されている「賞味期限」は、安全においしく食べられる期限のことです。

  • この季節に天然の鮎を賞味できるとは、うれしいことだ。
  • 新鮮な生の魚を賞味することができる日本の食文化は素晴らしいと思う。

【舌鼓(したつづみ)】
「舌鼓」は、あまりのおいしさに舌を鳴らすことです。鼓(つづみ)は、指や手のひらで打って音を出すところから、舌が鼓を打って(舌鼓を打つ)音を出すという比喩として使っています。ただ、「舌鼓」には、舌打ちするという意味もあります。
  • 料理旅館の山海の珍味に舌鼓を打って、おなか一杯料理を食べて極楽気分を味わった。
  • 新酒の利き酒で、各地の名酒に舌鼓を打った。

「物事を味わう」の類語

【鑑賞(かんしょう)】
「鑑賞」は、芸術作品などを見たり、聞いたりして、自分の感性で味わい、理解しようとすることです。ただ、実際には「観賞(意味:美しいものを見たりして楽しむこと)」との使い分けがあいまいで、例えば、映画鑑賞と映画観賞の両方が使われています。

  • 先週、美術館で印象派の名画をたっぷりと鑑賞(観賞)してきた。
  • 桜を見る会で、満開の八重桜を鑑賞(観賞)しながら、参加者と楽しく会話を交わした。

【享受(きょうじゅ)】
「享受」には、あるものを受け入れて自分のものとして味わい、楽しむことという意味があります。物質面、精神面どちらにも使われます。
  • Uターンして故郷で農業を始めてみて、農作物を収穫する喜びを享受することができた。
  • ネットビジネスが大当たりして、莫大な利益を享受した。

「経験して味わう」の類語

【満喫(まんきつ)】
「満喫」には、心ゆくまで楽しむという意味があります。「堪能(たんのう)」にも同じ意味があり、これらの言葉は、「味や物事を味わう」という意味でも幅広く使うことができます。

  • 新車を買って、紅葉の中のドライブを満喫(堪能)した。
  • 北海道でパウダースノーを満喫したあと、温泉と新鮮な魚介類を堪能した。


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