「バンドル(bundle)」とは
通常、パソコンやスマホを購入すると、メールソフトやブラウザソフトなどが最初からインストールされていますよね。電源ケーブルなども付属しています。そのほかにも、一昔前は、パソコンを買うと、さまざまなソフトのCD-ROMが付属していました。
このように、別々の製品をひとまとめにすること、あるいは、ある製品に別の製品が付属していることを指して「バンドル(bundle)」と言います。「バンドル」とカタカナ語として用いる機会の方が多いでしょう。
英語:「bundle」の意味
英語の「bundle」は、名詞としては「束(たば)・ひとまとめにした物・かたまり」など、動詞としては「包む・束ねる」など意味をもつ言葉です。
IT用語:「バンドル」の意味
カタカナ語の「バンドル」は英語の「bundle」に由来する言葉です。特に、IT分野で用いる「バンドル」は、パソコンやスマホなどにOS(オペレーティングシステム)やアプリケーションがプリインストールされていることを言います。
「プリインストール/プレインストール」(preinstall)とは、パソコンやスマホなどにOSやそのほかのアプリケーションが予めインストールされている状態を指すIT用語です。
「バンドル」の使い方
「バンドル」が用いられるのは、おもにパソコンなどのOA製品の話題です。また、映画のBlu-rayなどに同梱されていたり、特典として付いてくるCDやDVDなどのオマケを指す場合もあります。
【例文】
- パソコンにバンドルされていた宛名ソフトで年賀状を作った。
- このデジカメには画像編集ソフトがバンドルされている。
- 本体よりもバンドルCDが目当てでBlu-rayを買ってしまった。
「bundle」の使い方
「AにBをバンドルする」を英語で表現するときは、「bundle B with A」が用いられます。
【例文】
- We plan to bundle a trial version of the game under development with this game.(このゲームには開発中のゲームの体験版をバンドルする予定だ。)
- I use the music player software bundled with my smartphone.(スマホにバンドルされていた音楽プレーヤーソフトを使用している。)
「バンドル(bundle)」と「抱き合わせ商法」
ここまでの「バンドル(bundle)」を解説を読んで、「それって抱き合わせ商法じゃないの?」と思われた人もいるかもしれませんね。ここでは、「バンドル(bundle)」と「抱き合わせ商法」に違いはあるのか見ていきましょう。
「抱き合わせ商法」とは
「抱き合わせ商法(抱き合わせ販売)」とは、売れ筋の商品Aと不人気の商品Bをセットで販売することです。この販売方法では、需要がある商品をかうために不要な商品も買わなければならないので、消費者に不利益をもたらします。
また、Bの販売数が増えるので、Bと同じようなの商品を販売している業者との競争において、不正に優位に立つことにもなります。
日本においては「抱き合わせ商法」は、「私的独占禁止および公正取引の確保に関する法律」、いわゆる「独占禁止法・独禁法」に抵触する違反行為です。
「バンドル(bundle)」と「抱き合わせ商法」の違い
「バンドル」は、買おうと思っている製品Cにほかの製品Bが付いてくることです。消費者はC+Dの代金を支払うわけですから、Cだけを買うよりも高くつきます。これは、一見、「抱き合わせ商法」に似ていますね。
しかし、Dを単品で買うより安く買えたり、DをCと一緒に使うことで利便性が高まるなど、消費者に利益がある場合がほとんどです。
実際のところ、「バンドル」と「抱き合わせ商法」のボーダーラインは曖昧です。大雑把に言えば、消費者に利益があるのが「バンドル」、消費者に不利であったり、販売者間の公正な競争が妨げられるのが「抱き合わせ商法」という判断になるようです。