「手持ち無沙汰」とは
「手持ち無沙汰」(てもちぶさた)な気持ちは皆さんも味わったことがあると思います。例えば仕事をしていて、自分の任されていたことが意外と早く終わり、「どうしよう、何をしたらいいんだろう」と思案に暮れるような状況です。今回は「手持ち無沙汰」について、詳しくご紹介します。
「手持ち無沙汰」とは「することがなくて退屈なこと。手が空いていて間がもたないこと」という意味の言葉です。ぼんやりと突っ立っていたり、うろうろと何かするべきことがないか探し回る様子が浮かんでくるのではないでしょうか。
「手持ち無沙汰」の「手持ち」は「金や品物を現在手もとに持っていること」という意味です。そして「無沙汰」とは、「便りや訪問をしばらくの間しないこと」です。それぞれに独立した意味を持っていますが、二つが合わさると「手持ちのものが何もなく、訪ねることもない」というとても退屈な状況を表すのです。
「手持ち無沙汰」の使い方
「手持ち無沙汰」の意味をご紹介しましたが、今度は「手持ち無沙汰」を使った例文を見てみましょう。使い方がより理解しやすくなります。
- 彼は手持ち無沙汰な様子で駅のホームに立っていた。
- 手持ち無沙汰のようだから、こちらの仕事を手伝ってください。
- 歯医者の待合室で手持ち無沙汰な時間を過ごした。
このように、「退屈ですることがない」という意味が伝わります。自ら「手持ち無沙汰」な状況を作るというより、成り行きで「手持ち無沙汰」になってしまう状況の方がが多いです。
「手持ち無沙汰」の類語
「退屈ですることがない」という意味を、「手持ち無沙汰」以外の言葉で表すこともありますね。ここでは「手持ち無沙汰」の類語をご紹介します。
- 「所在ない」(これは「手持ち無沙汰」と同じ意味です)
- 「暇」(するべきことがなく手が空いている時間)
- 「無聊(ぶりょう)」(退屈なさま。つれづれ)
いかかでしょうか。「手持ち無沙汰」は様々な言葉で言い換えることができます。「無聊」は耳慣れない言葉ですが、「無聊を託つ(かこつ)」という言い方でよく使われます。「退屈でどうしたらいいのかわからない状況を嘆く」という意味になります。
「手持ち無沙汰」の解消法
「手持ち無沙汰」な状態だと「無駄な時間を過ごしている」と感じてしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは、「手持ち無沙汰」にならないようにどうすれば良いか、いくつかの方法をご紹介します。
- 何かすべきことはないか尋ねる
仕事やボランティアなど、何か人と作業をしている時に考えられる方法です。どうしようかなあとぶらぶらしているより、すぐに指示を仰いだ方が印象も好いでしょう。
- スマホを見る
スマホは「手持ち無沙汰」な時に大活躍するアイテムですね。調べ物をしたり、動画や漫画も見ることができます。
- 周囲を観察する
たまには周りを観察してみるのもいいかもしれません。忙しそうに歩く人、紅葉した木々、雲が流れていくさまなど、普段注目しないような景色に新鮮さを感じるでしょう。気持ちがリラックスする効果もありそうです。
- グッズで遊ぶ
「手持ち無沙汰」のまとめ
「手持ち無沙汰」についてご説明してきましたが、いかがでしたか。「なんだか手持ち無沙汰だなあ」と感じた時に、時間を有効に使うことができれば良いですね。しかし、「手持ち無沙汰」は必ずしも悪いことではありません。時には体や心を休めるために、ただぼんやりとした時間を過ごすことも必要なのかもしれません。