「目まぐるしい」とは
「目まぐるしい」とは、目の前のものが次から次へと動いたり、変化したりして、目が回るような感じのことを表す形容詞です。漢字で書くと「目紛しい」と表記します。
近年では、スマートフォンの普及によって、さまざまなやりとりが非常にスピーディーにできるようになりました。また、交通や物流手段が発達したことで、昨日注文した商品が今日届くといった便利な暮らしができるようにもなっています。
このような現代社会は、まさに「目まぐるしい」世の中と言えるのではないでしょうか。
「目まぐるしい」の使い方
「目まぐるしい」という言葉は、物理的なモノや人の動き・変化だけでなく、人の感情の移り変わりや社会の変動など、さまざまな様子を表現するときに使うことができます。ここでは、例文を用いて具体的にみていきましょう。
「モノや人の動き」
- 選手同士のスピーディーで目まぐるしい動きに翻弄されて、ゲーム展開がよくわからない。
- 保育園の子どもたちが運動場で目まぐるしく遊んでいる姿は、とても微笑ましい。
- 物流倉庫では、オートメーション化されたシステムで商品が目まぐるしく倉庫内を移動している。
「人の感情・心情」
- 子どもの結婚、親の介護などが重なり、心に「喜び」や「不安」の気持ちが目まぐるしく駆け巡っている。
- 左右どちらの味方にパスを回そうか、目まぐるしく考えを巡らせる。
「社会や状況の変化」
- インターネットの普及で世の中の目まぐるしい動きが手に取るようにわかる。
- 世界情勢は、経済や政治、軍事などさまざな面で目まぐるしく変化している。
「目まぐるしい」の類語
「慌ただしい」
「慌ただしい(あわただしい)」とは、「落ち着かないさま。せわしないさま」「ある状況の変化が急で、安定しないこと」を表す形容詞です。「目まぐるしい」に比べて、モノよりも「人の状態」を表すときに使う傾向にあります。
【例文】
- 決算期の慌ただしさで目が回るようだ。
- 結婚式を目前に控えて、慌ただしい毎日を送っている。
- プレゼンの予定が急に前倒しになり、職場の慌ただしさがピークに達している。
「変化が激しい」
「変化が激しい」とは、「物事の移り変わりが急である」ということです。変化する時間と変化の度合いの両方で使いますが、「目まぐるしい」にも通じているところがあります。
【例文】
- ○○国は、短い間に政変を繰り返して、国民生活の変化が激しい国だ。
- この病気は発症後の容態の変化が激しいので、医師たちは24時間体制で治療に当たった。
- 変化が激しい材料を扱う科学実験は、周到な準備と安全性の確保が大切だ。
「ドタバタする」
「ドタバタする」とは、「騒いだり慌てたりする様子」「足音が荒々しい様子」を表す言葉です。演技でドタバタする「ドタバタ喜劇」という演劇などもあります。「ドタバタする」様子に「目まぐるしく動く」様子と通じるものがあります。
【例文】
- 二階で子供たちがドタバタして遊んでいるので、落ち着いて本も読めない。
- 喜劇王と言われるチャップリンが、あの大きな靴でドタバタする様子はとても滑稽だ。
- 「授業中に教室内を走り回ってドタバタするのはやめなさい」と先生に厳しく叱られた。