「快方に向かう」の意味
「快方に向かう」(かいほうにむかう)とは、かかっている病気や負った怪我が良くなってきているという意味です。
「快方」は「病気や怪我がだんだんと治ってくること」、「向かう」は「(その状態が〜に)近づくこと」を表しています。よって、「快方に向かう」は、快復に近づいているという意味になるのです。
「快方に向かう」の使い方
「快方に向かう」は、多くの場合、病気や怪我で具合が悪い人へお見舞いの手紙やメールを送るとき、また、お見舞いを受けた側がお礼状を出すときに使われます。それぞれの手紙の例文は追って紹介します。
「快方に向かう」の敬語表現
目上の人への手紙やお礼状などにおいては、「快方に向かう」に尊敬の意を表す助動詞の「れる」をつけて、「快方に向かわれる」とするとよいでしょう。
「快方に向かう」の例文
お見舞い状(手紙)
手紙でお見舞い状を出す場合は、目上の方への手紙なら特に、頭語(拝啓など)と結語(敬具など)、時候の挨拶を入れた方が丁寧です。
拝啓 桜の花の咲く季節となり日毎に暖かくなってまいりました。
普段お元気な姿を拝見しておりましたので、入院されたと聞き、驚きました。
ご家族から 快方に向かわれていると伺い、ほっとしております。
どうかゆっくりと養生されますように。一日も早いお戻りを心からお祈り申し上げます。敬具
「快方に向かう」は上の例のように本人や家族からの伝聞だけでなく、次項の例のように「快方に向かうことを祈る・信じる」のように用いることもできます。
お見舞いメール・電報
メールや電報は略式なので、頭語と結語、時候の挨拶は省いて、相手への負担にならないように短くまとめます。
「快方に向かう」の前に「じきに」のように「あまり時間がかからない」ことを表す言葉を入れると、早い復調を願う気持ちを込められますね。
〇〇様の入院の知らせを受け、とても驚いております。
じきに快方に向かわれることと信じております。
十分にご静養くださいね。
お見舞いのお礼状(手紙)
「快方に向かう」は、お見舞い状をくれた方、お見舞いに来てくれた方へのお礼状にも用いられる言葉です。お見舞いに金品をもらった場合、「快気祝い」でお返しをしますが、その添え状に使うこともよくあります。
拝啓 盛夏の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日はご多用の中わざわざお見舞いにお越しいただき、ありがとうございました。
おかげさまで無事快方に向かい、先週退院いたしました。
しばらくは自宅にて療養し体力の回復に努めました後、改めてご挨拶に伺う所存でございます。
まずは略儀ながら書中をもってお礼かたがたご挨拶申し上げます。敬具
なお、「金品へのお返し」の場合は、「~お見舞いにお越しいただき、過分なお気遣いまでいただきまして厚くお礼申し上げます。」などとするとよいでしょう。