「ばっちい」とは?意味や使い方をご紹介

「ばっちい」とは、汚いことを表す言葉です。本来は方言である「ばっちい」は大人同士で使用することは少なく、主に幼児語として乳幼児を対象に使われています。「ばっちい」の成り立ちや使い方はどのようなものかご紹介し、幼児語について触れていきます。

目次

  1. 「ばっちい」とは
  2. 「ばっちい」の使い方
  3. 方言としての「ばっちい」
  4. 幼児語の例

「ばっちい」とは

「ばっちい」とは、汚い(きたない)という意味の形容詞です。関西地方を中心に使われている方言ですが、関西以外にも「ばっちい」という表現は広がっています。また、小さい子どもに汚いことを伝えるための幼児語としても知られています。

今回ご紹介する「汚い」という意味は、何かが付着するなどして汚れている様子を指します。

「ばっちい」の成り立ち

「ばっちい」は、「ばばしい」という言葉が元になっています「ばば」は糞(くそ)を表しており、糞=汚いものとして、触ると汚れるような不潔な物を「ばばっちい」と呼びました。

「ばばっちい」の発音は、時代とともにさらに言いやすく「ばっちい」に変化しました。現代でも「ばばっちい」と使うこともあります。

ちなみに「っちい」は、「ぼろっちい(古く壊れそうな様)」や「みみっちい(ケチくさい様)」など、様子を表す時に使用します。

「ばっちい」の使い方

「ばっちい」は主に乳幼児に対して、汚い物に対する注意を促す時に使用されることが多いです。大人に向けて使うことはほとんどありませんが、親しい仲間同士では使用されることもあります。

【例文】

  • これは、ばっちいから触っちゃダメよ。
  • ばっちいからやめようね。

方言としての「ばっちい」

「ばっちい」に近い言い回し

「ばっちい」は、地域によって異なる言い回しで使われることもあります。「ばばっちい」をはじめ、「ばば」「ばばち」「ばばちい」「ばばい」など、すべて「汚い」という意味で用いられます。

「汚い」を表す方言の例

「汚い」ことを表す方言として、他にも次のようなものがあります。

  • 「きっさなか」鹿児島
  • 「きしゃない」山口、愛媛
  • 「きちゃない」広島
  • 「やばつい」秋田
  • 「ばっぱい」北海道

ほんの一部ですが、同じ意味でも日本各地に様々な言い方があることが分かりますね。

幼児語の例

「ばっちい」のように、小さな子どもに対して使う言葉は数多くあります。これは幼児語育児語赤ちゃん言葉とも呼ばれます。

幼児語は簡単な発音が多いため、言葉の理解が進んでいない赤ちゃんや、話し始めの幼児にとってもわかりやすく、真似のしやすい言葉と言えるでしょう。

マンマ

「マンマ」とは、ご飯のことです。「マ」は上下両方の唇同士をくっつけて発音します。これを両唇音(りょうしんおん)といいます。赤ちゃんは発音するため機能が未熟なため、両唇音で自然と発せられる「マ」は、発音しやすい言葉です。

【例文】

  • マンマの時間だよ。
  • マンマ作るから待っていてね。

ワンワン

「ワンワン」は犬を指します。犬が吠えている様子を擬声語(ぎせいご)で表すと「ワンワン」となります。擬声語は、対象物を示す幼児語として活用されることもあります。

【例文】明日、おばあちゃんちのワンワンに会いに行こうね。

ブーブー

「ブーブー」は車を表す幼児語で、車が走る時の音に由来しています。

【例文】ブーブーが通るからこっちにいようね。

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