「忘るまじおじさん」とは
「忘るまじおじさん」とは、ミュージシャン、ギタリストとして活躍している長岡亮介(ながおかりょうすけ)さんのことです。
長岡亮介さんとは
長岡亮介さんは1978年生まれ。自身がリードボーカル・ギターを担当するバンド「ペトロールズ(PETROLZ)」で活躍中です。
「浮雲」の名義では、椎名林檎さんがボーカルを務めていたロックバンド「東京事変」の二代目ギタリストとして活動。解散後も椎名林檎さんのサポートミュージシャンとして数々の楽曲やライブに参加しています。
また、星野源さん、音楽ユニット「LOVE PHYCHEDELOCO(ラブ・サイコデリコ)」などさまざまな有名アーティストのサポートギタリストを務めています。
パラリンピック閉会式
長岡亮介さんが世界の注目を集めたのは、なんといっても、2016年にリオデジャネイロで開催されたパラリンピックの閉会式のフラッグハンドオーバーセレモニー(オリンピック旗を今回の開催都市の首長から次回開催都市の首長に渡す儀式)でしょう。
この式典は、椎名林檎さんが企画・音楽監督を務め、パフォーマーとしても参加。長岡さんは、「ピチカート・ファイブ」の楽曲『東京は夜の7時 ーthe night is still youngー』をリメイクした、『東京は夜の7時 ーリオは朝の7時ー』を歌いました。
「忘るまじおじさん」の由来
長岡亮介さんが「忘るまじおじさん」と呼ばれるようになったきっかけは、椎名林檎さんが歌う『長く短い祭』という楽曲です。
この『長く短い祭り』のリリースは2015年。同年のコカ・コーラのサマーキャンペーンのCMソングに起用されたので、聞き覚えのある人も多いでしょう。
この曲で、ギター&コーラスとして参加している長岡さんは、「忘るまじ」というフレーズを歌っています。そのため、「忘るまじ」というコーラス部分を歌っているおじさんという意味で、「忘るまじおじさん」と呼ばれるようになったのです。
「忘るまじおじさん」の使い方
上で説明したように、「忘るまじおじさん」は「長岡亮介さん」を指す固有名詞ですから、長岡さんに関する話題で用いられます。
【例文】
- 忘るまじおじさん、かっこいいよね。
- パラリンピック閉会式に忘るまじおじさんが登場してびっくりした。
「忘るまじ」と「おじさん」
ここでは、「忘るまじおじさん」を構成するふたつの言葉、「忘るまじ」と「おじさん」について見ていきましょう。
「忘るまじ」とは
「忘るまじ」は、動詞「忘る」+助動詞「まじ」から成り立っています。「忘る」は「忘れる」の文語終止形です。
また、「まじ」は古文でも用いられる助動詞。打消し推量や打消し意志(決して〜まい)などを表し、現代語の「まい」に相当します。
「忘るまじ」をすべて現代語に置き換えるとすれば、「忘れまい(忘れるまい)」。これは、「決して忘れないだろう・決して忘れないつもりだ」という意味です。
「おじさん」とは
「おじさん」は、両親の兄弟を指す「叔父・伯父」の口語表現として用いられるとともに、それ以外の親戚やよその年配の男性を指す「小父」を親しんで呼ぶときにも使われますね。
また、これ以外にも、大人の男性が子供に対して、あるいは、自虐的に自分のことを「おじさん(小父さん)」と言うことがあります。
よその男性を「おじさん」と呼ぶ場合、何歳以上の人に対して言うのかは、言葉を使う人の性別や年齢によって異なります。また、その男性の雰囲気によって、意味合いもポジティブなのかネガティブなのか変わってくるでしょう。
「忘るまじおじさん」は、曲を聴いたファンがそう呼び始めたようです。よって、この場合の「おじさん」は、よその大人の男性に対して用いる愛称と言えます。