「恐れ多い」とは
「恐れ多い(おそれおおい)」には、とは、大きくわけて2つの意味を持ちます。
- 申し訳なくて頭が上がらない。
- 大変にありがたい。
「恐れ多い」は「畏れ多い」と表記することもあります。辞書では併記されているので、どちらを使っても問題はありません。
ただ、「畏」には、おそれるのほかにも、敬服する・おそれ敬うといった意味がありますので、相手の身分が高い場合や強い敬意を表す場合は「畏れ多い」を使うと良いでしょう。
「恐れ多い」の例文
1.申し訳なくて頭が上がらない
【例文】
- 恐れ多いことですが、ご足労いただけますでしょうか?
- 高名な先生方と同席させていただけるとは畏れ多いことです。
2.大変にありがたい
【例文】
- 畏れ多くも国王陛下から直々にお言葉をいただいた。
- 私のような若輩者が受賞の栄誉に預かるとは、恐れ多いことでございます。
「恐れ多い」の類語
ここまでの説明したとおり、「恐れ多い」は2つの意味を持つ言葉です。それぞれの意味に分けて類語を紹介しましょう。
1.申し訳なくて頭が上がらない
- 恐れ入りますが
- 申し訳ありませんが
- お手数ですが
- あいにくですが
【例文】
- 恐れ入りますが、こちらの書類を確認くださいませ。
- お忙しいところまことに申し訳ありませんが、この番号までご連絡ください。
- お手数ですが、弊社までご連絡をいただきたく存じます。
- あいにくですが、その日は予定が入っております。
「頭が上がらない」よりは、「申し訳ない」というニュアンスの方が強いですが、すべて「恐れ多いことですが」の変わりに使うことができる言葉です。
2.大変にありがたい
- もったいない
- 光栄
- かたじけない
- 身に余る
【例文】
- もったいないお言葉をいただき、感激です。
- お目にかかれて光栄に思います。
- お心遣い、本当にかたじけなく思います。
- 身に余る評価をしていただき、ありがたく思っています。
基本的には、相手の言葉や行動に対する、感謝の意を表現するために使う言葉です。状況を考えずに使うと、ふざけているような印象を与えてかえって失礼になりますので、注意しましょう。
「恐縮」とは
「恐縮(きょうしゅく)」とは、「身も縮まるほど恐れ入ること」「相手に迷惑をかけたり、厚意を受けたりして申し訳なく思うこと。畏れ入ること」を意味する言葉です。
「恐れ多い」の持つ2つの意味に近いニュアンスを持っているので、どちらの意味でも「恐れ多い」のかわりに使うことができます。
- 恐縮ですが、ご足労いただいてよろしいでしょうか?
- 国王陛下直々にお言葉をいただけるとは、恐縮です。