「与太話」の意味
「与太話」とは、「役に立たない話。でたらめな話。くだらない話」を表す言葉です。「与太」には、「知恵の足りない者。役に立たないもの。おろかもの」や「でたらめ。ふざけた、くだらない言葉」といった意味があります。
「与太話」の語源
「与太話」の「与太」は、江戸落語の登場人物である「与太郎」に由来しています。与太郎は、楽観的な性格をしているのですが、やる事なす事失敗ばかりの間抜けな人物です。周りから注意を受けることが多く、愚かな者のことを指す代名詞とも言えるでしょう。
与太郎は「牛ほめ」、「孝行糖」、「大工調べ」、「ろくろ首」など、多くの噺に登場し、どの作品でも大きな笑いを生み出します。
「与太話」の使い方
「与太話」は、上記の通り嘘やでたらめの話を意味します。魅力的な勧誘だと思ったら実は詐欺だった、という話や、口からでまかせの自慢話などもこれに当てはまります。
人によっては、オカルト的な話や都市伝説といったものも「与太話だ」と感じる方もいるかもしれませんね。
例文
- 彼の与太話を信じる人物など、この学校には1人もいないだろう。
- 彼女は真面目で勉強も出来るが友達がいない。なぜなら彼女の話は大方与太話なので皆がしびれを切らしたからだ。
- 話を聞くだけでお金がもらえるなんて、そんな与太話に騙されてはいけないよ。
「与太話」の類語
「ホラを吹く」
「ホラを吹く」は、「大げさなこと、でたらめな事を言う」という意味で「与太話」と似た言葉です。「ホラ」は漢字で「法螺」と書きます。お寺などで使う「法螺貝」を指しますが、一方で、「大言を吐くこと。虚言」という意味も持ちます。
【例文】
- あの人はホラを吹くことで有名で、周囲の人たちはなるべく関わらないようにしている。
- 彼はホラを吹くことで彼女の気を引こうとしている。
「でたらめを言う」
「でたらめ」とは、「いいかげんなこと、根拠がないこと」を表す言葉です。首尾一貫していない、筋が通らない話というのは真実味が薄れがちですから、「与太話」と同様に「くだらない話」と言えるでしょう。
【例文】
・彼はいつもでたらめばかり言う。前に聞いた話と違っているじゃないか。
・あまりでたらめを言っていると、いざという時に信じてもらえなくなるよ。
「無駄話」
「無駄話」とは、「役に立たない話」を意味します。「与太話」の類語であり、より一般的に使われているフレーズと言えるでしょう。
【例文】
- 私は今仕事で忙しいので、君と無駄話をしている余裕はない。
- 数学の宿題を教えてもらう予定が、彼の無駄話ばかりで時間が無くなってしまった。
- 古き友人と無駄話で盛り上がった。