「ぐうわかる」の意味
「ぐうわかる」とは「ぐうの音も出ないほどわかる」を略した表現で、おもにインターネット掲示板「2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)」や動画サイト「ニコニコ動画」、twitterなどのSNSで使われているインターネットスラングです。
意味としては、「とてもわかる」や「すごくわかる」といったニュアンスで使われています。誰かの発言やネット上の書き込みなどに対して、強い共感を覚えたり、全面的に同意した際に使われることの多い言い回しです。
なお「ぐうの音も出ないほど」とは「一言も反論や弁解が出来ないほど」という意味の言葉で、後に続く言葉をさらに強調したいときに使われます。
「ぐうわかる」の使い方
「ぐうわかる」はインターネットスラングですから、日常会話やビジネスシーンで使われることはほぼありません。ネット上でのやり取りでのみ用いるのが無難といえます。
「ぐうわかる」はインターネット掲示板「5ちゃんねる」やニコニコ動画などを普段から利用している人に対しては意味が通じやすい言葉です。一方で、ネットユーザーであっても、これらの文化にあまり触れていない方には通じにくい傾向にあります。
意味が通じる相手や環境であれば、自分の思いがより分かりやすく伝わる表現なのですが、そうでない場合は他の言い方に変えたほうがコミュニケーションが円滑に進むでしょう。
「ぐうわかる」の使用例①
(A)
会社の先輩は「目玉焼きには醤油」派らしいんだけど、僕は断然「塩コショウ」派なんだよね。
(B)
ぐうわかる。醤油もいいけど、ピリッとしたコショウの辛味と香りが目玉焼きには一番合うと思うわ。
「ぐうわかる」の使用例②
(C)
今期のアニメは良作ばかりで毎日が楽しい。
(D)
ぐうわかる。おかげで寝不足続きだわ。
「ぐうわかる」の使用例③
「ぐうわかる」は以下の例のように掲示板の表題(スレッドタイトル)や動画・ブログタイトルなどにも使われています。
- 【ぐうわかる】職場でイラッとする瞬間ベスト3
- 服を買いに行くための服が無い←ぐうわかる
「ぐうわかる」の元ネタ・起源
「ぐうわかる」の元ネタはインターネット掲示板「2ちゃんねる」にて2000年代後半頃から流行りだした「ぐう〇〇」シリーズで、これは2ちゃんねるの人気板である「なんでも実況J板」に立てられた一連の「巨人小笠原スレ」がルーツです。
巨人小笠原スレ
当時は掲示板住人の間で巨人の小笠原道大選手(愛称:「カッス」)をイジることが流行しており、様々な創作スレッドやネタコメントが生み出されていました。
なかには常軌を逸したタイトルや不謹慎な内容なども書き込まれましたが、もちろんこれらはあくまで創作・ネタであり、実際の小笠原選手本人の発言や行動ではないことには注意が必要です。
「ぐう畜」の誕生
そんなある日、何者かによって「カッスはぐうの音も出ないほどの畜生」という書き込みがなされます。このフレーズが掲示板住人のツボにはまり、次第に省略されて「ぐう畜」という言葉が誕生したのです。
「ぐう畜」は使い勝手の良さや小気味良い語感などから一気に広まり、後述する「ぐう聖」や「ぐうわかる」などの派生語が誕生するまでに至りました。
「ぐう」の語源
「ぐうの音も出ない」の「ぐう」とは、人の呼吸が詰まったときの音を表している言葉で、「ぐうの音」は呼吸が詰まったときに出す声の音を指しています。
「ぐうわかる」の派生語
ぐう聖
「ぐう聖(ぐうせい)」は「ぐうの音も出ないほどの聖人」の略で、誰からも尊敬される人物や慈悲深いエピソードを持っている人物などに使われます。
ぐうかわ
「ぐうかわ」は「ぐうの音も出ないほどかわいい」の略で、とてもかわいい人物やキャラクターなどに使われます。
ぐう正論
「ぐう正論」は「ぐうの音も出ないほどの正論」の略で、どう考えても道理にかなっている・正しい議論や主張に対して使います。