「頑なに」とは?意味や使い方をご紹介

「彼は頑なにスマホを買い換えない」のように用いられる「頑なに」という言葉。漢字表記されると、どう読むのかパッと思い出せないこともあるかもしれませんが、「かたくなに」と読みます。今回は、「頑なに」の意味や使い方について見ていきましょう。

目次

  1. 「頑なに」の意味
  2. 「頑なに」の使い方
  3. 「頑」の字義・「頑なに」の語源
  4. 「頑なに」の類義語
  5. 「頑なに」の対義語
  6. 「頑なに」まとめ

「頑なに」の意味

「頑なに(かたくなに)」は「人の言うことに従わず、自分のやり方にこだわる」という意味です。ほかの人から「もっとこうしたほうがいいよ」と忠告されても聞く耳を持たない人について、「なんで頑なに意志を曲げないんだろうね」といった具合に用いられます。

「頑なに」には、他人の意見を受け入れないといった「片意地の強さ・偏屈」というニュアンスがあります。身の回りの変化に適応したり他人の助言に従うこともせず、時には周囲に反発すらして、意地を通す様子が「頑なに」です。

「頑なに」の使い方

「頑なに」は下の例文のように述語に掛かります。否定を伴う語にかかることが多いようです。

  • 犬を散歩に連れて行こうとするが、頑なに犬小屋から出ようとしない。
  • 部長は頑なに自分のミスだと認めなかった。
  • このキャラクターは、どんな時でも頑なにサングラスを外さないんだよ。
  • 彼女は歌が苦手なのか、カラオケに行っても歌うことを頑なに拒否する。
  • 誰になんと言われようとも、彼は頑なに自分のやり方を貫いた。

また、語幹の「頑な」は、「彼の態度は頑なだった」「兄は父の頑なな姿勢を非難した」のように用いられます。

「頑」の字義・「頑なに」の語源

「頑」という字は、「かたく(な)」のほかに「ガン」とも読みますね。頑健(丈夫で健康なこと)・頑丈(作りが堅固な様子・体が強健な様子)のような熟語でも用いられます。

「頑」のもともとも字義は「かたくな・融通が利かない」といったことですが、これ以外に「がっしりしている」などの意味もあります。

「頑なに」の語源は、一説には、「偏る」+「くねる(曲がる)」とされています。この説によると、「偏って曲がる」から転じて、偏屈・ひねくれ者、さらに「頑なに」に転じたそうです。

「頑なに」の類義語

「頑なに」の同義語として最も一般的なのは「頑固」です。「頑固」を辞書で引くと、頑なに意地を張ると説明されていることからもわかりますね。

同様に、「頑」という字を使った類語には、自分の考えを曲げずに他人に耳を貸さないという意味の「頑として」なども挙げられます。

また、「強情」(素直に非を認めない)、「石頭」(融通が利かない人の喩え)、「鼻っぱしが強い」(意地を張って譲らない)なども類語と言えるでしょう。

  • 店長は頑固に値上げを拒んだ。
  • 祖父は頑として生まれ育った土地を離れようとしない。
  • あまり強情を張っていると孤立してしまうよ。
  • 彼ほどの石頭に今まであったことがない。
  • 彼女は子供の頃は、ずいぶんと鼻っぱしが強い娘だった。

「頑なに」の対義語

「頑なに」の対義語としては素直に」が挙げられます。「頑なに」には偏屈といったニュアンスがありますので、周囲の意見に反発することなく受け入れる「素直に」は正反対の意味であると言えるでしょう。

このほかに、状況の変化を受け入れて融通を利かせるといった意味の「柔軟に」臨機応変に」といったも言葉も、対義語として考えられます。

また、俗語の「ブレる」という言葉も「頑なに」とは逆の意味があります。上記の3つに比べると、「ブレる」は優柔不断といったネガティブな意味で使われることが多い言葉です。

  • 彼女は先生の忠告に素直に従った。
  • 状況の変化には柔軟に対応する必要がある。
  • 利用者からの要望や苦情には臨機応変に対応してください。
  • 社長の方針がブレているので社内が混乱している。

「頑なに」まとめ

人生の中では、時として、頑なに意志を貫かなければいけないこともあります。しかし、頑なに意志を貫く姿は、相手からはただのひねくれ者に見えてるかもしれません。頑なな態度をとってしまったときには、一歩引いた目で自分を見ることも大切でしょう。

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