「トリガー」とは?
「トリガー」とは英語の「trigger」をカタカナ読みしたもので、直訳すると「(銃などの)引き金」のことです。転じて、「出来事が起きるきっかけ」という意味もあります。詳しくは、次の項から説明しましょう。
「トリガー」の意味・使い方
「トリガー」:引き金
大抵の「引き金」は人差し指を引いて、発射させる仕組みです。「トリガー」には「(銃などの)引き金」という意味があります。
【使い方】
- 彼女はトリガーに指をかけたものの、引くことができなかった。
- 手入されていないのか、この銃はやけにトリガーが重い。
「トリガー」:きっかけ
銃は引き金を引いて、銃弾を発砲する火器です。引き金を引いたことによって、弾が発射されますね。このことから、「トリガー」には、ある物事の「きっかけ」や「誘因」という比喩的な意味もあります。
人気ドラマで主人公が持っていたバッグが爆発的に売れたという場合、「人気ドラマで主人公が持っていたこと」が「バッグが売れたこと」のトリガーです。
【使い方】
- この血栓がトリガーとなって、脳梗塞を引き起こした。
- あの政治家が没落するトリガーとなったのは、女性を差別した発言だ。
「トリガー」:IT用語
ITの分野での「トリガー」とは、きっかけになる出来事が起こったら、自動的に作動するように設定されたプログラムのことです。トリガーには、起動する条件、実行するタイミングな内容などを設定します。
例えば、新しいメールが届いたら、通知が来るというのもトリガー機能の一種です。新しいメールが届くという「トリガー」があると、通知を表示するように設定されているという訳です。
【使い方】
- ここにデータを入れると、この機能が起動するようなトリガー設定にして欲しい。
- トリガーを多用しすぎると、処理全体の見通しが分かりにくくなる。
「トリガー」:形状
引き金のように引くタイプの形状のものを「トリガー」といいます。洗剤や化粧水などの容器についているスプレーヘッドの引き手の部分もそうですね。
スプレー容器の場合、「トリガー」部分を引くと中の液体が噴射される仕組みになっています。このタイプのスプレーヘッドのことを「トリガータイプ」と言っています。
【使い方】
- トリガーを引くと、液体が出てくる仕組みになっています。
- この洗剤はトリガータイプなので、片手で使えるのが良いです。
「トリガー」を使った複合語
「トリガーポイント」
直訳すると「引き金となる点」 。医療用語としてよく使われる言葉で、痛みの引き金となる部位のことです。押したときなどに、その部位や離れた部位にまで響くような痛みを感じる大本となる場所のこと言います。
「トリガー価格」
株式投資などにおける、「その値段以上になったら売る」「その値段以下になったら買う」などのように、予め設定しておく発注条件となる価格のことです。
「trigger」:意味
「トリガー」の由来となった英語の「trigger」には、「引き金」という意味があります。主に小銃・ピストルなどに付いている、指で引いて弾丸を発射させるための金具のことです。
triggerは、比喩的に「ある出来事の引き金になる物事」を指すこともあります。例えば、「病気の原因」のことを「病気の引き金」と言いうような場合です。
【例】a trigger for heart attacks(心臓発作の引き金)
また、triggerは、「(事態・出来事など)の引き金になる」「…を引き起こす」という動詞としても用いられます。
【例】His comment triggered a wave of protests.(彼のコメントがきっかけとなり一連の抗議行動が起きた。)
「trigger」:語源
「trigger」の語源は、オランダ語で「引く」という意味の「trekker」です。オランダ語由来の英語には、ほかにも「soy(大豆)」「bamboo(竹)」「sketch(スケッチ)」などがあります。