「スクワッド」とは
「スクワッド」(squad)とは、「分隊」(ぶんたい)を意味する英単語です。数名~10名程度の人数を一単位とする部隊構成であり、「班」や「チーム」と呼ばれることもあります。
もとは軍隊用語ですが、近年では警察隊や消防隊など、何らかの任務を帯びたチームや集団についても使われています。
また、英語圏のスラングとして、「部隊のように固く結ばれた関係」という意味から、いつも仲の良いメンバーや、よく集まるメンツのことを親愛をこめて「スクワッド」と呼ぶこともあります。
主な使い方
「スクワッド」は日本語では「隊」「団」などと訳され、カタカナ語として使われるケースは限られています。そのためここでは、英語の「squad」の使い方をご紹介します。
- a rescue squad(救助隊)
- the Olympic squad(オリンピック選手団)
- I'm going to camp with my squad next week.(来週、いつも一緒にいる仲間と一緒にキャンプに行くんだ)
ゲームにおける「スクワッド」
「スクワッド」は、近年ではゲーム用語としての使用例もあり、「おおむね4名程度のプレイヤーがチームを組んで戦う遊び方」を指しています。
特に、近年流行しているバトルロイヤル(バトロワ)系のゲームにおいては「ソロ(シングル)」「デュオ」「スクワッド」のゲームモードが主流です。それぞれ、1人、2人、4人で戦う遊び方です。
必ず4人集まらなくては「スクワッド」ができないわけではなく、3人チームのスクワッドや、1人でスクワッドモードに挑戦するプレイヤーも存在します。
主な使い方
ゲーム用語の「スクワッド」は、そのモードが存在するゲームにおいて使います。「スクワッド」という遊び方が存在する有名なゲームとしては、「PUBG」「フォートナイト」「荒野行動」などがあります。
- ねえ、A君。週末にB君とC君も誘って、4人で一緒にスクワッドやらない?
- スクワッドなのに3人しかマッチングしなかった。最初から不利だなあ。
- スクワッドだから、自分がやられても仲間が生きていればまだチャンスがある。
関連する用語
- ソロ・スクワッド…1人(ソロ)でスクワッドのゲームに挑む行為。敵はみな原則として4人チームであるため、かなり難易度が高めのゲームとなる。通称ソロスク。同様に、デュオ・スクワッドなどの用語もある。
- 野良スクワッド…ランダムにマッチングを行い、見ず知らずのプレイヤーとスクワッドを組むこと。必ず思い通りの連携がとれるとは限らないため、時には難しい判断を迫られることも。
- 4BR…4人でチームを組むこと。スクワッドと同義で用いられる。BRは「Battle Royal」の略で、4人チームのバトルロイヤルの意。他にも3BRや10BRなどと用いられる。
軍隊の編制
「スクワッド」の意味をより明確にするため、軍隊の部隊編制について以下にまとめます。あくまでも一般的なものであり、編制は組織・人数・目的等によって柔軟に変更されうることをご留意ください。
名称 | 英名 | 人数(人) | 構成 |
軍 | army | 数万~それ以上 | 軍団・師団の集まり |
軍団 | army corps | 数万 | 師団の集まり |
師団 | division | 1~2万 | 旅団・連隊の集まり |
旅団 | brigade | 数千 | 連隊・大隊の集まり |
連隊 | regiment | 数百~数千 | 大隊・中隊の集まり |
大隊 | squadron | 数百~千 | 中隊の集まり |
中隊 | troop | 数十~数百 | 小隊の集まり |
小隊 | platoon | 20~数十 | 分隊の集まり |
分隊 | squad | 数人~12 | (なし) |
スクワッドの特徴と役割
上の表でわかるように、「スクワッド」は部隊編制としてはかなり小規模な位置にあります。基本的には「小隊」から2つ以上に分けられた部隊が「分隊=スクワッド」と呼ばれ、構成人数は最小で2名という場合もあるようです。
また、「スクワッド」には原則として士官(指揮官)がいないという特徴があります。チームを率いるリーダーはいても、任務を命令・指揮する立場にある士官は小隊以上に存在します。
すなわち「スクワッド」は、前線で何らかの任務を遂行する役割を持たされた兵士集団の単位であり、「実行部隊」というイメージで理解するのが適切でしょう。