「下世話」とは?意味や使い方をご紹介

「下世話」という言葉を、聞いたことはありますか?聞いたことはあるけれど、意味が分からないという人もいるのではないでしょうか?誤った使い方も良く聞く言葉です。ここでは、「下世話」を正しく使用できるように意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「下世話」とは
  2. 「下世話」の意味
  3. 「下世話」の使い方
  4. 「下世話」の類語
  5. 「下世話」のまとめ

「下世話」とは

「下世話」は、「下」と「世話」の2つの言葉から成り立っています。「下」は、「した」「しも」「もと」(訓読み)や、「ゲ」「カ」(音読み)などの読み方があります。「世話」は、日常会話でもよく使われている言葉で、「せわ」と読みます。

「下世話」となると、「下」は、音読みで「ゲ」と読みます。したがって、「下世話」の読み方は、「げせわ」と読むのが正しい読み方です。

「下世話」の意味

「下世話」の「下」

「下」は、「場所・位置・順序・地位・年齢などが低いこと」や「人の尻・陰部」などの意味があります。

例えば、「下流」は、川の流れていく下(しも)の方地位や身分の低いことを意味します。また、「下品」は品性がないことを意味します。「下(しも)の世話」となると大小便の面倒をみることを意味します。そして、「下世話」の「下」は、地位や身分の低いことつまり「庶民」を意味します。

「下世話」の「世話」

「世話」は、私たちが日常的に使っている言葉では、「人の面倒をみる」という意味で使っていますが、そもそも「世話」は、「世」と「話」の2つの漢字を組み合わせた言葉です。

「世」は、「世間」「世の中」「世間の人」「三十年間」「人の一生涯」などの意味があります。「話」は、「はなし」「会話」「うわさ」「評判」などの意味があります。ですから、「世話」は、「世間の話・うわさ・評判」「庶民的なこと」という意味もあります。「下世話」における「世話」は、こちらの意味で使われています。

「下世話」の意味

したがって、下世話の意味は、「庶民の間でよく話されること、世間のうわさや評判」ということです。

よく誤解されるのは、「下」を「卑猥な」「下品な」という意味に解釈し、「下世話」を「下品な世間のうわさ・評判、」もしくは「卑猥な世間話」などと解釈することです。ここでの「下」の意味は、「地位や身分の低い者」つまり「庶民」のことです。

「下世話」の使い方

日常会話における、正しい使い方と誤った使い方についてご紹介します。間違いが多い用語ですので、気を付けて使用しましょう。

「下世話」の正しい使い方

  • 「下世話」では、『孝行したいときに親はなし』と言う。(「世間一般では」
  • 「下世話」な質問ですが、結婚式の御祝儀の相場はどのくらいですか?(「庶民的」な質問ですが)
  • 隣の奥様は、元ミスユニバースだと「下世話」に言われている。(隣の奥様は、元ミスユニバースだと「人の噂」で言われている。)

「下世話」の誤った使い方

  • うちの上司は、飲み会では「下世話」な話ばかりする。(「下世話」を「下ネタ」
    という意味合いで使っている。)
  • 「下世話」な話だけど、隣の奥様はたびたび厚化粧でお出掛けしているわよ。(「下世話」を「下品なうわさ話」という意味合いで使っている。)
  • 「下世話な」質問ですが、その商売でどのくらい儲かりますか?(「下世話」を「庶民的な」意味合いではなく、「低俗な話」として使っている)

「下世話」の類語

「下世話」と似た意味合いで使われる言葉をご紹介します。
 

  • 世間話:世の中の出来事についてのありふれた話(よもやま話も同義語)
  • うわさ話:確かでないことを言いふらすこと(風説風聞ゴシップも同義語)
  • 井戸端会議:家事の合間にする主婦たちのおしゃべり(世間話うわさ話も含まれる)

「下世話」のまとめ

繰り返しになりますが、「下世話」の正しい意味は、「庶民の間でよく話されること」「世間のうわさ話・評判」です。しかし、「下品な」「卑猥な」という意味合いで使われることがよくあります。(現代においては、誤った使い方です。)

例えば、「全然」という言葉のように、言葉は時代とともに変化しますので、近い未来では「下世話」の定義が変わってくるかもしれませんね。(※「全然」は「全然分からない」などと、否定文に使うのが本来の使い方ですが、現在は「全然大丈夫」などの使われ方もしています。)


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