「あらまし」の意味や語源は?
「あらまし」の意味は以下の通りです。
- 事柄のだいたいのこと。概要。あらすじ。
- 前もって先のことを考えること。予想。
- おおかた。おおよそ。
あらましは動詞の「あり」に推量の助動詞「まし」が付いた言葉です。元々は「願望」や「期待」を意味する言葉で、その後「予定」や「予想」を意味する言葉に変化しました。
前もって推測される事柄や予定は「あらましごと」といいます。概要や概略の意味で使われるようになったのは中世以降です。
「あらまし」の使い方
- 目撃者に事件のあらましを聞いた。
- 話のあらましを説明します。
- 家の修理はあらまし終わった。
「あらまし」の類語
「概要(がいよう)」
概要とは「物事の要点をまとめたもの」のことを言います。ビジネスにおいてよく使われる言葉で、会社の事業内容をまとめた「会社概要」や会議や打合せの内容をまとめた「新規プロジェクト概要」などの使われ方をします。
「あらすじ」
あらすじとは「大体の筋道や概略」を指す言葉で、特に小説や映画など物語の大体の内容をいいます。漢字では「粗筋・荒筋」と書きます。その他「概略」「大筋」「大要」など多くの類語があります。
「さわり」
さわりとは「話や文章の要点」を意味する言葉です。もともとは義太夫節の最大の聞かせどころを意味する言葉だったので、現在でも「音楽や物語の、もっとも感動的な箇所」という意味でも使われます。
あらましとは「要点」という部分で共通しているわけですが、文化庁によると平成19年度の国語に関する世論調査で、さわりの意味を「話などの最初の部分のこと」と誤って答えた人が過半数を超えたようです。
「あらまし」を英語で表現すると
「あらまし」を英語で表現するには、概要を意味する「summary」や「outline」を使用するのが良いでしょう。
【例文】
- He spoke an outline of the case.(彼は事件のあらましを話した。)
- This is a summary of the case.(これが事件のあらましです。)