「プレゼンテッドバイ」とは?意味や使い方をご紹介

テレビ番組の最後に、「プレゼンテッドバイ○○」というアナウンスが流れることがありますね。「この番組は、○○の提供によります」という意味で、○○にははたいてい企業名が入ります。今回は「プレゼンテッドバイ」を、日本語と英語の両面から解説します。

目次

  1. 「プレゼンテッドバイ」の意味
  2. 「プレゼンテッドバイ」の使い方
  3. 「プレゼンテッドバイ」が好まれる理由
  4. 英語における「プレゼンテッドバイ」
  5. 「プレゼンテッドバイ」の類語「プレゼンツ」
  6. 「プレゼンテッドバイ」のまとめ

「プレゼンテッドバイ」の意味

「プレゼンテッドバイ」は、「○○による提供」を意味する言葉です。英語の"presented by"のカタカナ表記で、もはや日本のカタカナ語となった感があります。多くの場合、テレビ番組やイベントなどにおけるスポンサーの紹介として用いられます。

英語ではもう少し多様な意味を持っている言葉ですが、日本でのカタカナ語としては、ほぼ上記の意味に限定されています。

「プレゼンテッドバイ」の使い方

  • 「プレゼンテッドバイ○○」と紹介されると、企業イメージも洒落た感じになるね。
  • ディズニーランドのパレードで、最後に「プレゼンテッドバイ○○」とアナウンスされるけど、あれは最高の企業宣伝よね。

「プレゼンテッドバイ」が好まれる理由

「プレゼンテッドバイ」は、最近でこそカタカナ語として定着してきましたが、そもそもは日本にあまり馴染みのない英語のカタカナ表記です。なぜ、わかりづらいこの言葉が好まれて使用されてきたのでしょうか。

「プレゼンテッドバイ」は資金提供者の婉曲表現

「プレゼンテッドバイ○○」は、「○○による提供」と訳されますが、さらに率直な言葉で言えば、「スポンサーは○○」、それをもっとかみ砕けば、「○○が資金を出している」となります。テレビ番組であれ、イベントであれ、つまりは「お金の提供者」の紹介です。

「お金を出している」という赤裸々な表現のしかたを、マイルドに、婉曲にしたのが「プレゼンテッドバイ」だと言えます。

「この番組は○○の提供でした」というアナウンスもよく耳にしますが、「プレゼンテッドバイ○○」という表現には、シャープな響きや、英語による洒落た感じがこもります。スポンサーによっては、こちらのほうが企業イメージを高めると判断するのかもしれませんね。

英語における「プレゼンテッドバイ」

日本における「プレゼンテッドバイ」と同様に、英語の「presented by」も、「資金の提供」を意味する場合はお金の問題を婉曲に表現したものと言えます。

ただし、英語の”presented by"は、もう少しニュアンスの異なる使い方もされています。ここでは、その他の用例のいくつかを紹介致しましょう。

【意味】

  1. ~によって提出される
  2. ~によって記される
  3. ~によって引き起こされる

【例文】
  1. evidence presented by a witness(目撃者によって提出された証拠)
  2. thesis presented by a diligent student(熱心な学生によって記された論文)
  3. problems presented by air pollution(空気汚染によって引き起こされる問題)

「プレゼンテッドバイ」の類語「プレゼンツ」

日本において、「プレゼンテッドバイ○○」と同じような使われ方をしている言葉に「○○プレゼンツ」があります。

○○には企業や団体の名称、時には個人名が入り、「○○の提供」「○○の主催」という意味になります。

「◯◯プレゼンツ」とは

この「プレゼンツ」は、英語の文法にそぐわない点が多いため、和製英語とみなしてよい言葉です。

「ギフトの意味の名詞プレゼントに複数形のsがついたもの」と解説されることがありますが、そうではありません。「提供する、主催する、という動詞のpresentに、三人称単数によるsがついたもの」といった方が適切でしょう。

かつて、SONY PRESETNSというアナウンスが、外国人女性の発音で「プリゼンツ」と流れていました。「レ」ではなく「リ」、アクセントは「ゼ」にあったことも、この言葉が動詞に三単現のsがついたものであることを示しています。

「プレゼンツ バイ」(”presents by")という言い方がされていることもありますが、これも、文法がなりたたない和製英語。バイ(”by”)がつくなら、”presented by"としなければいけません。

「プレゼンテッドバイ」のまとめ

日本を訪れる、あるいは暮らす外国人は増加する一方です。小学校から英語の授業が始まり、2020年には東京オリンピックも開催されます。

わかりやすく、かつ正しい英語が日常に浸透していくのは良いことだと言えるでしょう。願わくば、言葉の響きのみに惹かれての和製英語の多様には、気を付けたいものです。

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