「暗い」の意味と使い方
「暗い」には複数の意味があります。ここでは「暗い」の意味を例文と共に六つに分けてご紹介します。
「暗い」の意味その1
【意味】
光の量が十分ではないこと
【例文】
- 駅前の通りから一本入ると、街灯もなく暗い道が続く。
- 冬が近づき、暗くなる時間がどんどん早くなってきた。
「暗い」の意味その2
【意味】
- 色調が黒や灰色を含む感じであること
- くすんだり黒ずんだりしていること
【例文】
- 昔は暗い色の服を好んで着たが、最近ビビットな色の服の方がしっくりくる。
- 年齢を重ね、肌のトーンが暗くなってきたのを感じる。
「暗い」の意味その3
【意味】
- 晴れやかでないこと
- 人に明朗ではない印象を与えること
【例文】
- 飛行機事故のニュースを聞き、朝から暗い気持ちになった。
- 子どものころから暗い性格で、友だちができたためしがなかった。
「暗い」の意味その4
【意味】
犯罪や不幸など、人に触れられたくない事情があること
【例文】
彼女に暗い過去があるのは知っているが、それでも結婚したいと思っている。
「暗い」の意味その5
【意味】
あることについて希望が持てないこと
【例文】
- 我が国の経済は見通しが暗いと言わざるを得ない。
- この会社にいても先行きが暗いと判断し、思い切って転職することにした。
「暗い」の意味その6
【意味】
- ある分野や方面についてよく事情を知らないこと
- 精通していないこと
【例文】
- 法律に暗いので、弁護士事務所に相談に行こうと思っている。
- 困ったことに同行者全員がこの辺りの地理に暗い。
「暗い」の類語
次に「暗い」の類語を意味ごとに分けてご紹介します。
「暗い(光の量)」の類語
【真っ暗】
何も見えないほど暗い、という意味です。「うちへ帰ったら誰も帰宅しておらず真っ暗だった」などと使います。
「暗い(色)」の類語
【ダーク】
黒っぽい、色の濃い、という意味です。「秋が近づくとダークカラーの服を手に取りたくなる」などと使います。
「暗い(性格)」の類語
【陰気くさい】
雰囲気などが晴れ晴れしない様子を表します。「あの人、いつも下を向いていて誰とも目を合わせなくて、陰気くさいよね」などと使います。
「暗い(気分)」の類語
【浮かない】
気分が落ち込んでいる様子を表します。「婚約したばかりだというのに、どうして浮かない顔をしているんだろうね?」などと使います。
「暗い(先行き)」の類語
【前途多難(ぜんとたなん)】
これから先の道のりが険しく試練が多い、という意味です。「一回目の会議でこの様子では前途多難だね」などと使います。
「暗い(知識)」の類語
【疎い(うとい)】
関心がなくよく知らない、とう意味です。「女性のファッションには疎いため、妻が何を話しているか全く理解できなかった」などと使います。
「暗い」の対義語
「暗い」の対義語は「明るい」です。以下の例文のように、「暗い」のどの意味においても「明るい」が対義語になります。
- 最近は朝5時を過ぎるともう明るくなってくる。(光の量)
- 気分転換に髪を明るい色に変えた。(色)
- 今年の新人、明るくていい子が多いね。(性格)
- 来月から昇給すると聞き、目の前がパーッと明るくなった。(気分)
- 明るい未来が待っていると信じよう。(先行き)
- 夫は日本の歴史に明るく、何を聞いてもすぐに教えてくれる。(知識)
「〇〇暗い」の表現
- 薄暗い(うすぐらい)…全体的に少し暗い感じがする様子
- 仄暗い(ほのぐらい)…辺りがぼんやりと暗い様子
- 小暗い(おぐらい/こぐらい)…少し暗い様子
- 後ろ暗い(うしろぐらい)…内心やましいと思うことがあること
「暗い」が含まれることわざ
「灯台下暗し」
「暗し」は「暗い」の文語形です。「灯台下暗し」は、遠くのことは分かっても身近な状況はかえって気が付かず分からない、という意味のことわざです。