「容姿端麗」の意味
「容姿端麗」の意味をまずは「容姿」+「端麗」に区切ってそれぞれから確認していきましょう。
「容姿」とは
「容姿」とは、顔立ちと体つきのことを言います。この「容」は、「美容」「容貌」「容色」などのように、姿かたち、すなわち「外見」を意味します。
「端麗」とは
「端麗」とは、きちんと整っていて美しいさまを言います。「端」は「もののはしっこ」という意味の他に「端正」のように、「きちんと整った」という意味があります。また「麗」は、「うつくしい」「うるわしい」という意味です。
「容姿端麗」の意味
「容姿端麗」は、顔立ちと体つきがきちんと整っていて美しいさまを表す四字熟語です。「容姿端麗」と聞いて、目鼻立ちが整って美しく、姿勢もよく、スタイルもいい、という素敵な人が思い浮かんだでしょうか。
「容姿端麗」の例文と使い方
- あの女優さんは、容姿端麗な上に心優しくユーモアのセンスもあるので、老若男女問わず人気がある。
- パリコレのモデルをやっていただけあって、あのタレントは立ち姿も美しく容姿端麗で、実に人目をひくね。
これらの例文のように、「容姿端麗」は顔立ちも体つきもとにかく「整っている」という印象が強く残る表現です。人を形容する言葉で、「容姿端麗な人」のように後ろに「な」を伴って名詞と接続されます。
また表記を見てみると、「端麗」と同じ「たんれい」と読む漢字には「淡麗」があります。「淡麗」は、お酒などの口当たりがすっきりしていることを表します。漢字を間違えないように気をつけてくださいね。
「容姿端麗」の用例と使い方
織田作之助『勧善懲悪』
この用例や上述の例文のように、「容姿端麗」は主に女性を形容する際に使われる表現です。ただし、女性だけに限定したものではなく、男性に対する形容として使っても間違いではありません。
ちなみに、『岩波四字熟語辞典』によると、この用例のように「容姿端麗」が女店員などの募集広告に条件として記されている時代があったのだそうです。
「容姿端麗」と類似する四字熟語
「眉目秀麗」
「容姿端麗」と類似する四字熟語としてまず「眉目秀麗(びもくしゅうれい)」があげられます。
「眉目」とは眉と目、目鼻立ち、「秀麗」は気高く美しい、という意味です。眉がキリッとして凛々しいイメージが浮かびますね。
「容姿端麗」が主に女性を形容する表現であるのに対し、「眉目秀麗」は男性に対して用いるのが一般的です。
「明眸皓歯」
「明眸皓歯(めいぼうこうし)」は、明るく澄んだ瞳と白く輝く歯、という意味です。明るくて美しい顔の女性を例える表現です。
「容姿端麗」が全体のイメージとして整っている、という印象なのに対し、「明眸皓歯」は美しい女性の表情をより具体的に表現しています。
「解語之花」
「解語之花(かいごのはな)」とは、言葉がわかる花、という意味です。美しい女性を例える表現です。中国の唐の玄宗皇帝が楊貴妃を「解語之花」と表現したと言われています。
その他にも、以下のようなものが「容姿端麗」の類語としてあげられます。
- 眉目秀清(びもくしゅうせい)
- 眉目端正(びもくたんせい)
- 容貌端正(ようぼうたんせい)
- 姿色端麗(ししょくたんれい)
「容姿・容貌」の表現
「容姿端麗」は、主に女性の容姿に対して使われる表現ですが、他にも容姿や容貌についての様々な表現がありますので、いくつかご紹介します。
- 小股が切れ上がる…すっきりと足が長く、すらりとしていて粋な女性。
- 水の滴る…みずみずしくて美しい人。美男美女どちらにも使われる。
- 花も恥じらう…初々しく美しい様子。若い女性に使われる。
- 容貌魁偉(ようぼうかいい)…顔つきや体つきがたくましくて堂々としている様子。