「知らない」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

普段の会話でもよく使われる「知らない」。キリスト教ではペトロの逸話が有名ですね。ところで、「知らない」の言葉の類語や敬語をご存じでしょうか?よく使う言葉なので類語や敬語を覚えておくと表現の幅が広がりますよ。今回は「知らない」の意味や類語を紹介します。

目次

  1. 「知らない」の意味
  2. 「知らない」の使い方
  3. 「知らない」の類語
  4. 「知らない」の敬語
  5. 聖書に出てくる「知らない」の逸話

「知らない」の意味

「知らない」は「知る」や「知っている」の否定形です。なので、まず「知っている」の意味から見ていきましょう。

知っている

  1. 知識や理解がある。
  2. 感じ取る。
  3. 付き合いや関係がある。

「知らない」の意味は主に上記の3通りです。1は「麻婆豆腐の作り方を知っている」のように知識があるという意味です。

2は身をもって理解する、思い知るという意味で、「肉体労働の苦しみを知っている」などと使われます。

3の例は「彼のことはよく知っている」です。面識がある、交際していることを指します。

知らない

「知らない」の意味は次のようになります。

  1. 知識や理解がない、あるいは足りない。
  2. 体験として現実に味わったことがない。
  3. 無関係である。

「知らない」の使い方

  1. 「14時に部長とアポとったっていうお客様が来てるけど、何か知ってる?」「いや、知らない。部長会議もうすぐ終わるからとりあえず応接室で。」
  2. 「あなたはまだ、本当の立川を知らない。」
  3. 「私は脱税なんて知らない。すべて秘書がやったことなんです。」

1は単にアポイントメントについて何か聞いていないか、知識を聞いています。なので、返答の知らないは知識がないという意味です。2は表面的な知識はあるかもしれないが、深いところ、隠された事柄までは認識していないという意味で使われています。3はもちろん、自分は関与していないという意味ですね。

「知らない」の類語

思い至らない

耳慣れない表現かもしれませんが、「知らない」の類語に「思い至らない」というものがあります。

察しの良い人はわかるかもしれませんが、「思い至る」という言葉の否定形です。「思い至る」は思考が及ぶこと。考えてみて、知識や理解に到達することを指します。

見当もつかない

「見当もつかない」もまた、「知らない」の類語です。「見当」とは目途や目安、見積もりのこと。

「見当がつく」は大体どれくらいのことなのか、どういうことなのか想像したり予想したりすることです。それができないということは、それだけ関わりがないということです。

わからない

難しい言葉以外では、「わからない」があります。「わかる」はもちろん理解しているということです。なので、理解していないという意味では「知らない」と同じです。

IDK

「IDK」は「知らない」の英訳「I don`t know.」の頭文字をとった略語です。

「知らない」の敬語

「知らない」は普段の会話でも使われますが、ビジネスでもよく使われます。ビジネス分野で使われる場合たいていは敬語になりますが、敬語は間違うことも多いもの。そこで今回は「知らない」の敬語表現を紹介します。

存じません

「知っている」を敬語にすると「存じている」になります。では、「知りません」はどうでしょう。答えは「存じません」です。人が対象なら「存じ上げません」になります。一方、ものについてなら「存じません」を使います。

  • 新商品のことは存じません。
  • その方のことは存じ上げません。

わかりかねます

「知らない」や「わからない」と伝える表現に、「わかりかねます」があります。「わからない」と同じ意味の敬語です。丁寧語に分類される言葉で、「存じません」と言い換えて使うこともできます。

聖書に出てくる「知らない」の逸話

『新約聖書』に出てくる逸話に、こんなものがあります。イエス・キリストは最後の晩餐の時、一番弟子のペトロに予言しました。「朝になって鶏がなく前に、君は私のことを知らないと3回言うだろう」

その後イエスが逮捕され、お前もイエスの仲間かと人々に問われたペトロは、「自分は関係ない、その人のことは知らない」と口にします。知らないと三回言った後、鶏が鳴いて朝を告げます。そしてペトロは、予言が真実になったことを知るのです。


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