「厨」とは?意味や使い方をご紹介

「厨(ちゅう)」とは「稚拙で迷惑な行為をする人への蔑称」もしくは「ある物事に対して中毒のようにハマっている人」のことを表すネットスラングです。インターネット掲示板や動画サイトなどで使われています。ここでは「厨」の詳しい意味や使い方について紹介します。

目次

  1. 「厨」とは?
  2. 「厨」=「厨房」の由来
  3. 「厨」=「中毒」の由来
  4. 「厨」の使い方
  5. 「厨」関連のネットスラング

「厨」とは?

「厨」はインターネット掲示板や動画サイト、SNSなどで使われるネットスラングです。大きく分けて2つの意味があります。

①幼稚で迷惑な行為をする人に対する蔑称「厨房(中坊)」の略
②ある物事に対して、まるで中毒かのように熱中している人

どちらの意味で使用しているかは、文脈で判断するしかありません。ですが、2つの意味の由来や使用例を確認すれば、区別することは容易です。

なお、一般的に「厨」と聞くと、台所や調理場を意味する「厨房」を思い浮かべる方が多いと思いますが、ネットスラングにおける「厨」にはこのようなニュアンスは含まれていませんので注意です。

「厨」=「厨房」の由来

もともと「厨」という言葉は、ネットスラングにおける「厨房」の略称として使われていました。

「厨房」とは「中坊」を表す隠語で、1990年代後半あたりからネット掲示板などで使われている表現です。

当時は「中二病」という言葉が広まりつつあった時代で、「中学生(中坊)=痛い言動をしがちな年頃」というイメージが浸透しつつありました。

そのような状況のなかで「ネット上で稚拙な書き込みや迷惑行為をする人」のことを「中坊」と呼ぶようになり、やがて「厨房」や「厨」と表記されるようになりました。

2000年代に入ると、インターネット掲示板「2ちゃんねる」(現在の5ちゃんねる)が急速にユーザー数を増やし、規模を拡大していきます。

当時の2ちゃんねるにおいて「厨房」という表現が多用されたことから、「厨房」という言葉はネットユーザーを中心に急速に認知されていきました。

「厨」=「中毒」の由来

その後、動画サービス「ニコニコ動画」の登場をきっかけに「厨=中毒」というニュアンスの使い方も見られるようになります。

ニコニコ動画にハマりすぎて中毒になっている人のことを「ニコ厨」と呼ぶようになり、ニコニコ動画の人気の高まりとあわせて「ニコ厨」という言葉もネット上に浸透していきました。

この頃から「中毒のように何かに熱中している人」に対して「〇〇厨」と呼ぶ事例が増えていきます。その汎用性の高さから、こちらの意味で使用するケースが急速に増えていきました。

「厨」の使い方

稚拙で迷惑な言動をする人を表す「厨房」は、以下のように使うことが多いです。

ただしネットスラングにおける「厨房」には、相手を馬鹿にするニュアンスが含まれていますので、実際には使用しないほうが良いでしょう。
 

【使用例】
・また厨が湧いているよ・・・ホントうざいね。
・厨は半年ROMってから掲示板に書き込めよ。

「中毒者」を意味する「〇〇厨」は、以下のように使うことが多いです。こちらも相手を嘲笑するニュアンスが含まれていますので注意です。

なお、「自分は○○厨です」というように自虐的に使うケースもあります。
 
【使用例】
・あいつはネトゲ厨だからめったに外出しないよ。
・僕はガンダム厨なので、モビルスーツのことなら1日中語れますよw

「厨」関連のネットスラング

「厨」関連のネットスラングは数多く存在します。ここでは代表的なものをいくつか紹介します。

消防・工房

ネット上では、小学生のことを「消防」、高校生のことを「工房」と書くことがあります。「厨房」が「中坊(中学生)」を意味するのと同じイメージです。

季節厨

学校や会社などが長期間休みになる時期は、いわゆる「厨房」がネット掲示板に多く訪れるため、掲示板が荒れることが多いです。

このような長期休暇中に訪れる厨房のことを、その季節に応じて「〇〇厨」(マルには季節が入る)と呼び、これらはまとめて「季節厨」と呼ばれています。

代表的な季節厨は以下のとおりです。
 

  • 春厨:春休み(に訪れる厨房)
  • 黄金厨:ゴールデンウィーク
  • 夏厨:夏休み
  • 冬厨:冬休み
  • 栗厨:クリスマス

出会い厨

数ある「〇〇厨」のなかでも、とくに有名なのが「出会い厨」です。ネットのオフ会などで男女の出会いを求めたり、ネット配信などで連絡先などを聞きたがる人に対して使います。

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