「バグ」とは?意味や使い方をご紹介

「バグ」とは、英語で「虫」を意味する言葉ですが、コンピュータ用語としての「欠陥」や「意図しない動作」の意味を連想される方もいらっしゃるのではないでしょうか?ここでは「バグ」の意味や使い方を、言葉の由来とともにご紹介します。

目次

  1. 「バグ」の意味
  2. 英語の「バグ」の意味
  3. コンピュータ用語の「バグ」の由来
  4. ゲームにおける「バグ」
  5. 「バグ」をなくすことは可能か?

「バグ」の意味

日本語(カタカナ語)で「バグ」と言った場合、基本的にはコンピュータ用語であり、「プログラムの誤りや欠陥」を意味します。

コンピュータはプログラムされた通りに動作するので、プログラムが誤っていた場合、当然ながら設計者の意図しない動作となって予期しない結果が出力されることになり、場合によってはコンピュータを暴走させたり停止させたりなどの重大な障害を引き起こす可能性があります。

プログラムに潜む「バグ」を発見し、プログラムが正常に動作するよう修正する作業を「デバッグ」(debug)といい、それを行う人のことを「デバッガー」といいます。

主な使い方

  • 重大なバグが見つかったので、M社はソフトウェアのアップデートを実施した。
  • 原因不明のバグによりシステムがフリーズしてしまう。

「バグ」の類似表現

「バグ」は、原因がはっきり特定できていない欠陥に使われる言葉ですが、「バグがある」と認めることは、欠陥とその責任について認めることになるため、メーカー側は原因がはっきりするまで「バグ」の用語を避け、「不具合」という表現を使う例が多くあります。

また、そのバグがセキュリティに関わるものであった場合は「セキュリティ・ホール」という呼び方をされることもあります。

また、「バグ」は広く知られた表現ですが、あくまでも俗語的な用語であるため、正式な書類の上では「瑕疵」(かし)という言葉が使われます。「きず、欠点」「本来あるべき要件や性質が欠けていること」という意味です。

「バグ」の原因

「バグ」の原因は多岐にわたりますが、その多くはプログラマーの「思い込み」や「ケアレスミス」に起因すると言われています。

極端な例ですが、「1個で10000円」と書くべき部分を「10000個で1円」と書いてしまうような例がこれにあたります。

【バグの主な原因】

  • プログラマーのケアレスミス
  • 仕様や設計段階の論理的誤り
  • インターフェース依存(異なるシステム間の非互換性など)
  • 環境依存(2000年問題など)

英語の「バグ」の意味

英語の「バグ」(bug)「虫」という意味です。何か特定の虫ではなく、昆虫類全般を指しています。

「小さくて動くもの」「小さいが明確な意味を持つもの」「わずらわしいもの」のニュアンスから、話し言葉や俗語としては以下のように多様な意味があります。

  • 病気、伝染病
  • (病気の原因となる)バクテリア、微生物、ウイルス
  • 隠しマイク、盗聴器
  • (釣りの)ルアー
  • 印刷用語で、小記号(*,@,©など)
  • (うるさく騒ぐことから)熱狂者、マニア、狂人
  • 小型自動車(特にフォルクスワーゲン・ビートル)
  • 不機嫌
  • 欠点、故障
  • (犯罪組織などの)極秘情報、合図

コンピュータ用語の「バグ」の由来

コンピュータ用語の「バグ」は、英語の「虫」に由来する言葉ですが、電子的コンピュータが登場する以前から「機械装置の原因不明の故障」を表す技術用語として、19世紀前半には使用されていました。

正確な起源は不明ですが、英語の「虫」には「小さくてわずらわしい」というニュアンスがあることから、機械装置の発達ともに、なかなか発見できない不具合や欠陥のことを「バグ」と言うようになったのではないかと考えられます。

なお、「Harvard Mark II」というコンピュータに本物の虫(蛾)が混入して動作を狂わせるという事件が1947年にあり、「本物の虫が『バグ』として発見された最初の例」として、その蛾がテープで張り付けられた日誌が今も博物館に保存されています。

ゲームにおける「バグ」

ゲームプログラムにおいても「バグ」は発生しうるものです。壁抜け、バグアイテムの出現、異常な計算処理、メモリ改ざん、描画や表記のエラーなど、さまざまなバグが今もなお存在し、そして発生し続けています。

現代ではもし「バグ」が見つかっても、オンラインで修正を行う(アップデートする)などの対策が可能ですが、古い家庭用ゲームなどではバグの修正は困難でした。そのため、有名タイトルの重大なバグについてはニュースで報じられ、メーカーがソフトを回収するなどの騒ぎになったこともありました。

バグの中にはユーザーにとって有利に働くものもあるため、意図的なバグの発生とその利用を「裏技」として楽しむ者もおり、一概に「害」であるとは言えないようです。しかしゲームによっては、「バグの利用」を規約違反と定めている場合もあるため注意が必要です。

「バグ」をなくすことは可能か?

「バグ」は、意図しない動作が表面化して初めてバグがあると分かるため、「バグが出ていない」ことはわかっても、「バグがない」とは言い切れません。既知のバグをすべて修正しても、その修正内容に「バグがない」とは、やはり言い切れないのです。

そのため、「バグをなくすことは不可能」という結論となります。現代の人間社会は、銀行や航空管制など高度なプログラムに支えられていますが、これらのシステムは「バグがない」のではなく、「今のところ大きなバグが見つかっていない」ことになります。

しかしデバッグの徹底によってプログラムの正確性を向上させたり、バグが発見された際に速やかに対応できるよう設計したり、同じような問題が起きないよう再発防止策を講じることは可能であるため、これらの手段がバグへの現実的な対応策となっています。

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