「常考」とは?
「常考(じょうこう)」とは、「常識的に考えて」の略です。インターネット掲示板やSNS、動画サイトなどで使われる、いわゆるネットスラングのひとつです。
「常考」は、相手に対して「そんなの当たり前でしょ」というニュアンスを伝えたいときに使います。さらに短くして「JK」と書かれることもあります。
具体的には、相手のコメントにツッコミたいときや、自分の意見を強くアピールしたい場面などで多く使われます。
「常考」の由来
インターネット掲示板「2ちゃんねる」(現在の5ちゃんねる)における「やる夫AA」シリーズにて頻繁に使われたことをきっかけに広まりました。
/ _ノ \
| ( ●)(●)
. | (__人__) ムカツクはいいけど
| ` ⌒´ノ キモイはいいすぎだろ、常識的に考えて…
. | }
. ヽ }
ヽ ノ \
/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒)、 \
初期の頃は略さずに「常識的に考えて・・・」と書かれていましたが、次第に省略形の「常考」や「JK」といった表現が見られるようになりました。
『Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)』と「常考」
2009年に発売され、その後アニメ化もされた人気ゲーム『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)では、「常考」を頻繁に使う「橋田至」というキャラクターが登場します。
橋田至は天才的なハッキング・クラッキング能力を持っており、2ちゃんねる用語(劇中では@ちゃんねる)をナチュラルに話すオタクキャラとして描かれています。
また、シュタインズ・ゲートでは「常考」をはじめ、当時流行したネットスラングが作中に多く登場しています。
【例】
・バカなの?死ぬの?
・こんなかわいい子が女の子のはずがない
シュタインズ・ゲートは「シナリオの奥深さ」や「キャラが繰り広げる人間ドラマ」などが高く評価されていますが、当時のネット界隈の流行を知ったり、懐かしむことができる貴重な作品としても魅力的です。
「常考」の使い方
自分の考えや趣味・嗜好を強くアピールしたいときに使います。
「目玉焼きには醤油だろ 常考」
「いちばん可愛いのは黒髪ロングのキャラだろ 常考」
実際のところ、考えや趣味・嗜好は人によって異なるので、決まった「常識」が存在するわけではありません。
ですが、「自分のなかでは常識レベルなくらい、強く思っている」ということを伝えるために、「常考」という言葉を添えて強くアピールします。
「常考」が「JK」と略されているときの注意
「常考」は、さらに略されて「JK」と書かれることがあります。読み方は常考と同じく「JK(じょうこう)」です。
ここで注意したいのが、ネットスラングにおける「JK」には、「女子高生」という意味もあります。こちらの意味ですと、読み方はアルファベットどおり「JK(ジェイ・ケイ)」となります。
ネット上で「JK」という表現を見たときは、どちらの意味で使われているかを見分ける必要があります。
とはいえ、見分け方は簡単です。「常考(JK)」の場合は文末に書くことが多いので、書かれている位置をチェックしつつ、あとは文脈で判断しましょう。
・電車内でJKが騒いでいたよ ⇒ 「女子高生」
・電車内で騒ぐのはマナー違反だろ JK ⇒ 「常考」