難しいの意味
難しいには多くの意味があります。分け方は辞書によっても様々ですが、おおむね次のようになります。
- 困難。英語では「difficult」です。
- 厄介またはトラブルを招きかねない。こちらは「troublesome」に近い意味です。
- コミュニケーションがとりにくい。「hard to please」となります。
- 不機嫌。「serious」と訳されます
難しいの使いかた
難しいの使いかた:困難
日常的に良く耳にするのは、この困難という意味での「難しい」です。困難とは何らかの壁や障害があってうまくいく可能性が低い、あるいは努力が必要になるといった意味です。対義語は「簡単」や「たやすい」、「容易」です。
「難しい」は、相手の誘いや提案に対して「ノー」の代わりにもなります。「無理です」や「できません」などの直接的な表現で断るのは角が立つ場合に好まれます。いずれにせよ可能性が低い、ほとんど不可能というニュアンスが強い表現です。
【例文】
- その条件で引き受けてもらうのは難しいでしょうね。
- 彼は他の人とは違う考え方をしている。理解は難しいが慣れると面白い。
- 陰キャに恋愛は難しい。
難しいの使いかた:厄介
状況が込み入っていて、対処が厄介。「難しい」にはそんな意味もあります。
たとえば、「難しい立場」や「難しい決断」など。緊迫して危険を伴う事態に直面していることが読み取れます。「難しい立場」や「難しい決断」は一歩間違えれば誰かの命が失われたり、会社の危急存亡に関わる重大な事態によく使われます。
【例文】
- 難しい病気ですね。完治した例は国内では数件です。
- 課長は今、上と下の板挟みにあって難しい立場だ。
難しいの使いかた:コミュニケーションがとりにくい
「難しい人」や「難しい年頃」という場合、機嫌を損ねやすい、好みがうるさくコミュニケーションがとりにくいという意味になります。扱いにくいと同じように使われます。
【例文】
- 娘も高校生で難しい年頃になった。
- 難しい人ですが、なんとか上手く付き合ってください。
難しいの使いかた:不機嫌
不機嫌という意味で使われるのは「難しい顔」という表現の時だけです。また、不機嫌なだけでなく、深刻に考えている時や悩んでいる時にも使われます。
【例文】
- 難しい顔が並んでいるな。何かあったのか?
- 彼は難しい顔のまま黙して腕を組んでいる。
難しいと類語の比較
難しいと類語の比較:厳しい
「厳しい」も「難しい」と同じように見込みがないという意味で使われます。ただし、「厳しい」は「難しい」に比べ、可能性が少し高い場合に使われます。不可能の代名詞となることの多い「難しい」に対し、こちらは要努力といった程度を表します。
また、人に対して「厳しい」と使われる場合、妥協を許さないという意味に変わります。難しい人と重なる部分もありますが、同じではありません。ルールやマナーに妥協しない、怒りっぽい人を指します。
難しいと類語の比較:困難
困難は何かを成し遂げることが難しいという意味です。特に、何か障害があって容易には達成できないという状況で使われます。難しいよりもかたい表現です。障害がより大きなものとなると至難という表現に変わります。
難しいと類語の比較:難解
難解は単純ではなく、理解しがたいことを表します。困難は達成することが難しいという意味ですが、難解は習得や理解、回答が難しいことに使われます。
難しいと類語の比較:わずらわしい
「わずらわしい」は心を悩ませる、面倒で避けたいという意味です。簡単ではないという点は「難しい」と同じです。
しかし、どちらかというと中立的な立場で判断が下される「難しい」に比べ、「わずらわしい」は主観的に面倒という気持ちが強く表れます。
難しいと類語の比較:厄介
「厄介」もまた容易ではなく、避けたいという意味合いの強い言葉です。しかし、「厄介」は「わずらわしい」と同じく「難しい」よりも主観的な表現です。また、複雑さよりも煩雑さに焦点が当てられた言葉です。