待てば甘露の日和ありとは?
「待てば甘露の日和あり」とは待っていれば甘露が降るような日も来るから待ちましょうという意味です。焦らずに良いチャンスが訪れるのを待とうという意味で使われます。
「甘露」の意味
「甘露」には主に3つの意味があります。「待てば甘露の日和あり」の場合は3番目の意味です。
- 非常に甘くておいしいこと。
- インドの神話に出てくる飲むと不老不死になる神の飲み物。
- 中国の伝説で、王が善い政治を行うと天から降るといわれる甘い露。
「待てば甘露の日和あり」の使い方・例文
「待てば甘露の日和あり」の使い方
「待てば甘露の日和あり」の使い方は大きく2つあります。1つは慰めたり励ます表現です。何かに挑戦してみたけれどうまくいかなかった時に使います。今回はタイミングや運が悪かっただけで、次回以降にチャンスが来るから頑張れと励ます言葉です。
もう1つは制止する用法です。何かに挑戦しようとする人に対して、今はまだそのときじゃないから今回は我慢しようと言い聞かせるために使われます。
「待てば甘露の日和あり」の例文
- 待てば甘露の日和ありというし、今回だめでも次回頑張ろう。
- はやる気持ちはわかるけれど、今の我々では勝ち目がない。待てば甘露の日和ありだ。今はできることをしよう。
- 待てば甘露の日和ありとは言うけれど、何の努力もしないのはほめられたことではないだろう。
「待てば甘露の日和あり」の類義語
待てば海路の日和あり
「待てば海路の日和あり」は「待てば甘露の日和あり」が変化してできた言葉です。天気が悪い日もあればよい日もある。航海に適した天気になるまで待とう、という意味です。「甘露」が「海路」になっただけで、意味や使い方は変わりません。
果報は寝て待て
幸運は人間の力でどうにかできるものではない。だから焦らずにチャンスを待とう。これが「果報は寝て待て」の意味です。「果報」は良い巡り会わせ、良い報いを意味します。「待てば甘露の日和あり」とほぼ同じ意味です。
人事を尽くして天命を待つ
「人事を尽くして天命を待つ」はできることを精いっぱいやったら、後は運に任せようという意味のことわざです。「待てば甘露の日和あり」とは最後は運に任せようという点が同じです。
「待てば甘露の日和あり」の反対語
千載一遇
「千載一遇(せんざいいちぐう)」はまたとないチャンスを表す四字熟語です。チャンスはまた来るという「待てば甘露の日和あり」とは逆の意味です。千載とは千年間で、一遇は一度しかないことです。
機会の女神には前髪しかない
「機会の女神には前髪しかない」とはチャンスはすぐに通り過ぎるから好機を逃すなという意図で使われます。日本では女神と表記されますが、元はギリシア神話のカイロスという美少年の男神です。
寝ていて牡丹餅は食えぬ
「寝ていて牡丹餅は食えぬ」とはただ寝ているだけでは食べていけないという意味です。つまり、何もしないで願うだけでは望みはかなわない、待つだけではだめだから行動しなさいという教えです。
同じような言葉は他にも見られ、「仕事を明日に回すと納谷はいっぱいにならない」「神は無気力な願いには耳を傾けない」などがあります。
「待てば甘露の日和あり」を英訳
Everything comes to him who wait
「Everything comes to him who wait」とは待ってるものは何でもやってくるという意味の英文です。チャンスに限らず、何でも待ち望んでいれば手に入るから今はできることをしようという意味合いで使われます。
What goes around comes around
「What goes around comes around」とは自分がしたことは自分に返ってくるという意味です。努力した結果はいつか報われるという使い方をします。
文脈によっては「情けは人のためならず」や「まいた種を刈り取ることになる」「自業自得」などの意味にもなります。