「洒落込む」とは
「洒落込む(しゃれこむ)」には、「入念におしゃれをすること」、「普段はしないような気の利いたことをすること」という2つの意味があります。
「洒落る」に「込む」を付けることで、意味が強調されます。「込む」は、「すっかりその状態になる」ことを表します。「洒落る」には、前述した「おしゃれをする」「気が利く」のほか、「気の利いた文句や冗談を飛ばす」「生意気なことをする」などの意味があります。
「洒落込む」の例文と使い方
- 久しぶりに洒落込んだ妻を見て、惚れ直した。
- 初デートだからといって、そんなに洒落込むと気疲れしてしまうよ。
- 今日は誕生日だから、フレンチのフルコースと洒落込もうじゃないか。
1と2の例文では、お化粧や服装に気合を入れている様子がわかります。一方、3の例文は、特別なことを思い切ってやってみよう、というわくわくした気持ちを表しています。
何も、高価な食事や旅行をすることだけが「洒落込む」ことではありません。「月がきれいだから散歩しよう」「電気を消して、ゆったり音楽を聴きながら湯船に浸かろう」など、日常のちょっとした場面も、「洒落込む」ことで気分が上がるかもしれません。
「洒落込む」の類語
飾り立てる
「ことさら目立つように飾ること」、「けばけばしく飾ること」という意味です。「宝石をジャラジャラつけてブランドもので飾り立てる」など、あまり上品とはいえない表現かもしれませんね。
よそゆき
「外出のときに着る衣服」のことですが、比喩的に「改まった言葉づかいや動作」のことも表します。「パーティーの席では、優雅な立ち振る舞いをしてよそゆきの言葉で話す」と使います。「よそいき」ともいいます。
「~込む」という言葉
めかし込む
「洒落込む」とほぼ同義の言葉です。異なる点は、「洒落込む」は気の利いたことをするという意味も含まれますが、「めかし込む」が表すのは身なりを飾ることのみです。
本来、「めかす」は「おしゃれをする」という意味のほか、接尾語として「それらしく見えるようにする」「ふるまう」と使う場合もあります。「冗談めかす」「秘密めかす」などが使用例です。
しけ込む
「悪所や情人宅などにこっそり入り込むこと」です。秘密の恋愛の場面でよく使われます。また、「金回りが悪くて家にじっとこもっている」という意味もあります。お金がないので気持ちがふさぎ、外出する気分になれないということです。
決め込む
「勝手にそうと決めて思い込むこと」、「そうと決めて意図的にある態度や行動を取ること」という意味のほか、「自分がその人物になったつもりになること」も表します。それぞれの例文をご紹介します。
- 自分が正しいと決め込んでいる。
- 誰にも会いたくないので居留守を決め込む。
- 文化人を決め込み、インタビューを受ける妄想をする。
「洒落怖」とは
皆さんは「怖い話」はお好きでしょうか?「洒落怖(しゃれこわ)」とは、「死ぬほど洒落にならない怖い話」の略称です。「洒落込む」とは全く意味の異なるものです。2ch(2ちゃんねる、現在の5ch)に「怖い話」を語るスレッドがあり、そこから生まれた言葉です。
「洒落にならない」とは、「冗談にならない」「笑えない」ということです。それに「死ぬほど」が付くことで、尋常ではないことを表しています。
具体的な内容は、オカルト(心霊などの超自然的な現象)、その地の伝説、残虐なニュースなどです。会話も多く盛り込まれ、臨場感あふれる文章になっています。中にはクスリと笑えるようなものや、心が温まるものもあります。ただ、創作も多く、真偽のほどは定かではありません。
代表的なものをいくつかご紹介します。検索すると、詳細が出てきます。しかし、恐怖に飲まれないよう、くれぐれも注意してご覧ください。怖いものが苦手な方はやめておきましょう。
- 八尺様(はっしゃくさま)
- コトリバコ
- リアル