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「小さじ」の意味とは
「小さじ」とは、市販の専用計量スプーン5㏄1杯分を指し、塩や砂糖などの粉類の場合、山盛りにすくって、へらなどで縁に沿って水平にすりきった状態をいいます。また、味噌やバターなどの固体の場合、空間ができないようにきっちり詰めて、すりきった時の量です。醤油やみりんなどの液体の場合は、表面張力でわずかに盛り上がっている状態が、小さじ1杯となります。
「小さじ」のグラム数(食品により異なる)
「小さじ1杯」が小さじすりきりの量になりますので、グラム数(重さ)は、実は食品によって異なっているのです。
例えば、粒子の密度が濃い塩なら小さじ1杯は約5グラムですが、砂糖(上白糖)なら約3グラムとなります。液体や固体の場合も同様で、醤油の小さじ1杯は約6グラムですが、バターなら4グラムになります。
おもな食品ごとの小さじ1杯のグラム数と塩分・糖分(例)
醤油 小さじ1杯:6g・ 塩分1g
みそ 小さじ1杯:6g ・塩分0.7g
ウスターソース 小さじ1杯:5g 塩分0.5g
マヨネーズ 小さじ1杯:5g・ 塩分0.1g
上白糖 小さじ1杯:3g ・糖分3g
みりん 小さじ1杯:6g ・糖分2g
「さじ」で計量する理由
では、計量する時、なぜグラム数ではなく、「小さじ」や「大さじ」を使ってあらわすのでしょうか。もし、グラム数で計るとした場合、少量の調味料や液体を、その都度はかりで計るのは面倒ですよね。そのため、調味料の量はそれまでも一般的に、さじ(スプーン)の量で計っていました。しかし、昔はさじの大きさも各家庭ごとにばらばらでしたので、結局経験や感覚に頼るしかありませんでした。
「小さじ」「大さじ」などの計量スプーンができるまで
この調味料の量について、だれでも同じように計れるように、昭和23年(1948年)に女子栄養大学で、小さじ(5㏄)大さじ(15㏄)計量カップ(200㏄)が作られました。これが、計量スプーンの始まりだそうです。
料理の味付けは塩分と糖分が基本です。この調味料の量をだれでも正確に計ることができる計量スプーンの発明は、調理法の伝達に大きく貢献しました。
計量スプーンセットのいちばん小さいのは「小さじ」ではない?
一般的に販売されている計量スプーンは3本セットのものが主流ですが、実はその3本、「大さじ(15㏄)」「小さじ(5㏄)」「小さじ半分(2.5㏄)」のセットになっていることが多いのです。ですので、いちばん小さいのを間違って「小さじ」として計量すると、調味料の量が半分になってしまうので、注意が必要です。
なお最近は健康ブームを反映して「1㏄」のさじがついているものもあるようです。よく見るとさじの柄の部分に、それぞれの量が刻印されていたりするので、しっかり確認しましょう。
計量は正確に。でも最後は「さじ加減」
「小さじ」1杯の量と計量スプーンの由来、おわかりいただけましたでしょうか。正確な計量は料理の基本ですので、小さじ・大さじを上手に使って、あなたも料理の達人になりましょう。でも最後は味見をして、材料や温度、お好みにあわせて「さじ加減」するのも料理の秘訣かもしれませんね。