がなるとは?がなるの意味
大きな声を張り上げて言うこと、怒鳴ること、わめくこと、やかましく言うことを意味する動詞
がなるの説明
「がなる」は、ラ行五段活用の動詞で、非常に大きな声が周囲に響き渡る様子を表します。語源としては、「が」は擬声語(ぎせいご)で、うるさい声を模した表現であり、「なる」は「鳴る」から来ており、音が響くことを意味しています。この言葉は江戸時代から使われてきた歴史があり、基本的に良い意味では使われず、相手に対する不快感や迷惑な気持ちを含んでいます。例えば、感情的に大声を出す人や、騒音レベルの声を発する人に対して用いられることが多いです。
がなるような声は、どうしても周囲に不快感を与えてしまいますね。冷静なコミュニケーションを心がけたいものです。
がなるの由来・語源
「がなる」の語源は、擬声語の「が」と動詞の「鳴る」が組み合わさったものと考えられています。「が」はガーガーと騒がしい声を表す擬音語で、カラスの鳴き声や騒々しい様子を連想させます。「鳴る」は音を立てる・響くという意味で、これらが合わさって「騒がしい声を張り上げる」という意味になりました。江戸時代から使われていた記録があり、当時からうるさい声に対する不快感を表現する言葉として定着していたようです。
がなるような声は、どうしても相手に威圧感を与えてしまいますね。ほどよい声量で話すことが円滑なコミュニケーションの秘訣かもしれません。
がなるの豆知識
面白いことに、「がなる」は関西地方でより頻繁に使われる傾向があります。また、似た響きの言葉に「がみがみ」がありますが、こちらは小うるさく言い立てる様子を表し、「がなる」よりも声の大きさより繰り返し注意するニュアンスが強いです。さらに、「がなり声」という表現もあり、特に甲高いうるさい声を指して使われることがあります。
がなるのエピソード・逸話
有名な落語家の桂枝雀師は、ある高座で「がなる」について面白いエピソードを語っています。師匠が稽古中に「そんながなり声で噺をしても客は逃げるで」と注意したという話で、落語では声の大きさだけでなく、抑揚や温かみが重要だと説きました。また、作家の太宰治も作品の中で「がなるような恋心」という表現を使って、激しくてうるさいほどの感情をユーモラスに描写しています。
がなるの言葉の成り立ち
言語学的に見ると、「がなる」は擬声語と動詞の複合語という点で興味深い例です。日本語には「ざわめく」「ささやく」など音を表す要素と動詞が結合した言葉が多数存在します。「がなる」の場合、擬声語の「が」が強調の機能を持ち、通常の「鳴る」よりも騒がしさや不快感を強く表現しています。また、五段活用動詞として文法上規則的に活用しますが、日常会話では命令形の「がなれ」などはほとんど使われないという使用頻度の偏りも見られます。
がなるの例文
- 1 朝の通勤電車で、携帯電話でがなりながら話している人がいると、周りのみんなが一斉にため息をつくあの空気感、わかりますよね。
- 2 カフェで隣の席の人が仕事の電話でがなりだしたら、せっかくの集中モードが台無しになってしまうこと、ありますよね。
- 3 マンションの隣人が夜中に突然がなりだすと、『また始まった…』と布団の中で思わずうなずいてしまうあの感覚、共感できます。
- 4 スポーツ観戦中、興奮しすぎた友達が耳元でがなり続けると、応援するどころか耳をふさぎたくなるとき、ありますよね。
- 5 子どもがおもちゃ売り場で『買って買って!』とがなりだすと、周りの視線が痛くてつい折れてしまいそうになるあの瞬間、親なら誰でも経験ありますよね。
「がなる」の適切な使い分けと注意点
「がなる」は日常会話で使う際に、いくつかの注意点があります。特に相手を直接評価する場合には、不快に思われる可能性があるので注意が必要です。
- 第三者について話す場合は問題ないが、直接「あなたががなっている」と言うと衝突の原因になりやすい
- ビジネスシーンでは「お声が大きくて」などより婉曲的な表現を使うのが無難
- 関西では比較的気軽に使われるが、関東ではより強い否定的ニュアンスで受け取られる傾向がある
また、教育現場では「がなる」ではなく「大きな声」など中性の表現を使うことが推奨されます。子どもへの言葉がけでは、表現の選択が特に重要です。
「がなる」の関連用語と類語比較
| 用語 | 意味 | 「がなる」との違い |
|---|---|---|
| 怒鳴る | 怒りを込めて大声を出す | 感情的な怒りが前面に出ている |
| わめく | 金切り声で叫ぶ | より感情的で切迫した感じ |
| どなる | 威圧的に大声を出す | 脅すようなニュアンスが強い |
| がなり立てる | ひどくがなり続ける | 「がなる」の程度が強いバージョン |
これらの類語はすべて大声を出す行為を表しますが、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあります。状況に応じて適切な言葉を選ぶことで、より正確な表現が可能になります。
文学作品における「がなる」の使用例
「外では雨が窓を打ち、風ががなるように吹き荒れていた」
— 夏目漱石『彼岸過迄』
文学作品では「がなる」が自然現象の表現にも使われることがあります。漱石の作品では風の音を「がなる」と表現し、荒れ狂う自然の力を効果的に描写しています。
また、太宰治の『人間失格』では「女ががなるように笑った」という表現があり、ここでは笑声の不快さや不気味さを強調するために使われています。文学作品では、日常会話とは異なる文脈で「がなる」が用いられることが多いのが特徴です。
よくある質問(FAQ)
「がなる」と「怒鳴る」の違いは何ですか?
「がなる」は甲高く耳障りな大声を指すのに対し、「怒鳴る」は怒りの感情を込めて大声を出すことを強調します。がなるは音の質に焦点があり、怒鳴るは感情的な側面が強いのが特徴です。
「がなる」は方言ですか?
いいえ、標準語として全国で通用します。ただし関西地方でより頻繁に使われる傾向があり、地域によって使用頻度に差があるかもしれません。
「がなり立てる」とはどういう意味ですか?
「がなり立てる」は「がなる」よりも程度が強く、我慢できないほど騒がしく大声を出し続ける様子を表します。周囲への迷惑度がより高い場合に使われる表現です。
「がなる」を英語で表現するとどうなりますか?
「yell loudly」「shout stridently」「make a racket」などが近い表現です。ただし、日本語の「がなる」が持つ耳障りで不快なニュアンスを完全に表現するのは難しい面があります。
「がなる」はどんな場面で使われますか?
電車内での大声通話、騒々しい喧嘩、うるさい営業トーク、子どもが駄々をこねる声など、周囲に迷惑がかかる大きな声に対して使われることが多いです。基本的にネガティブな文脈で使用されます。