「がなる」の意味とは?
「がなる」は、ラ行5段活用の動詞です。意味は「大きな声を張り上げて言う」・「怒鳴る」・「わめく」・「(やかましく)言う」ことです。
「がなる」の「が」は擬声語です。擬声語は人や動物の声を表す言葉のことです。「がーがー」というようなうるさい声を表した語句かもしれません。「なる」は動詞の「鳴る」から付けられ、「音が出る」・「周りに響く」という意味で使われます。
非常に大きな声がうるさく周囲に響き渡る様子を表していると考えられます。江戸時代の文書では、既に「がなる」が使用されていたと言われています。
「がなる」の例文と使用例
耳障りで不快な程の大きな声が聞こえるとか、迷惑で騒音に当たるような声が響いていることを表すのに使うことが多いです。
「がなる」動作をしている、対象となっている人に対して、良い意味で使うことはほぼありません。
(例文)
- がなるような歌い方をしている人がいる。
- スピーカーからがなる声が聞こえて、赤ちゃんが泣き止まない。
- すぐに感情的にがなる人とは話し合いが成立しない。
「がなり立てる」と「がなる」の違い
「がなり立てる」とは、「がなる」よりももっと程度がひどいです。迷惑なうるさい声が響き渡っていて、我慢ならないという意味合いを持たせられるでしょう。周囲に構わず大きな声で騒いだり、声を張り上げたりして周りの人をうんざりさせる行為や様子を表します。
(例文)
- 夜も明けない内からがなり立てるなんて、お隣の夫婦げんかもいい加減にして欲しい。
「がなる」の類語
怒鳴る
「怒鳴る」とは、大きな声を上げて呼びつけることを言います。声を限りに感情的に怒りをぶつけるとか、見せしめに叱りつけるという意味合いもあります。
(例文)
- 部長はすぐに理不尽なことで怒鳴るので、部下からあきれられている。
まくし立てる
「まくしたてる(まくし立てる)」とは、主張したいことを勢いにのせて話をし続けることを言います。興奮しながら、一方的に大声を上げながら演説をし続ける時にも使われます。
(例文)
- Aさんは自分の言いたいことだけをまくしたてて、人の意見には耳を貸さないので困りものだ。
わめく
「わめく」とは、大きい声を上げて叫んだり、金切り声を上げるように騒いだりすることを言います。
(例文)
- 泣いてもわめいても無駄ですよ。