「因果応報」とは?意味や使い方をご紹介

「因果応報」(いんがおうほう)という四字熟語は、「悪いことをすると、いずれ悪い出来事が起こる」という意味でよく使われますが、もうひとつの意味があることをご存じですか。その意味と使い方をご紹介し、また、因果応報が本当にあるのか検討します。

目次

  1. 「因果応報」の意味
  2. 「因果応報」の使い方
  3. 「因果応報」と日本人
  4. 「因果応報」の類語
  5. 「因果応報」は本当にあるのか

「因果応報」の意味

「因果応報」(いんがおうほう)とは、もともと仏教の用語で、「前世あるいは過去の行いが原因となり、現在に善悪の結果がもたらされること」を意味します。「因」は「原因」、「果」は「結果」、「応報」は「行為に応じて受ける報い」を指します。

「前世あるいは過去の良い行いにより、現在に良い出来事が起こること」「前世あるいは過去の悪い行いにより、現在に悪い出来事が起こること」の両方を意味しています。そして、仏教では、前者を「善因善果」、後者を「悪因悪果」と説いています。

「因果応報」の使い方

ただ、現在では、「過去の悪い行いが原因で、現在に悪い出来事が起こっている」という意味で使われることが多く、例えば、部下をさんざんいじめてパワハラをしてきた上司が会社をリストラされたとき、「あの人がリストラされるのは、因果応報だよね。」というふうに使います。人柄の良い女性が、素敵な男性と巡り会って結婚したとき、「彼女が幸せな結婚をしたのは、因果応報だね。」という表現は、あまりしないでしょう。

また、元々の意味では、「輪廻転生(生まれ変わり)」を前提として、「前世での行いが現世に結果を結果をもたらすこと」も含まれるのですが、一般的には、前世の行いではなく、今の人生での行いと結果のみに目を向けて、多く用いられる表現です。

「因果応報」と日本人

昔話に見る「因果応報」

「因果応報」は、平安時代、「日本霊位記」という書物にその概念が記され、仏教の教えとともに広まっていきました。

「因果応報」の概念とともに「勧善懲悪」(悪を懲らしめて、善良な人や行いを勧めること)をテーマにした話が多くあります。例えば、江戸時代に五大御伽噺のひとつとして、民間に広まった「花咲かじいさん」のストーリーはご存じの方も多いでしょう。

心優しい老夫婦が飼い犬の示すとおりに畑を掘ったら金貨が出てきて裕福になり、その隣に住む欲深い老夫婦も、その犬を使って金貨を掘り当てようとしたら、ガラクタばかりが出てきて、怒って犬を殺してしまい、その犬の灰をまいた優しいおじいさんは枯れ木に花を咲かせて、殿様から褒美をもらい、欲深いおじいさんがまいた灰は殿様の目に入って罰を受けるというストーリーでした。他にも、同様のテーマを持った話は数多くあり、日本人に馴染みのある概念といえます。

現在に見る「因果応報」

現在では、「不当な扱いを受けたが相手を撃退して(もしくは、他の誰かが撃退してくれて)、気持ちがスカッとする」という様子を、ドラマ仕立てにして再現する番組がありますね。2chには、「因果応報の実話」として、数多くの体験談や人から聞いた話が寄せられています。

「悪いことをすれば、必ずその報いを受ける」という思いは、今の私たちにも強く受け継がれているようです。

「因果応報」の類語

「因果応報」と似た意味を持つ言葉が「自業自得」で、こちらも仏教の用語であり、「自分の行いの報いを自分が受けること」を意味します。飲み会でお酒を飲みまくった翌朝に二日酔いになって、「それは自業自得だね」と言われた経験を持つ方もいるかもしれません。

「因果応報」は本当にあるのか

さて仏教の教えとともに、古くから日本人の価値観に大きな影響を与えてきた「因果応報」は、本当にあることなのでしょうか。

その検証は難しいでしょう。人の行為とその後の出来事を結びつけて、善悪を判断することは難しいからです。近頃、度重なって発生する地震や台風の被害までが、「人の悪い行動」が「原因」であるとは到底思えません。

けれど、何か自分に嫌なことを言ったり、する人がいたとしても、「因果応報だから、いつか本人が思い知るだろう」と思えば、気持ちが楽になります。そして、もともとの意味に「善い行いをすれば、良い出来事がやってくる」という意味があることを思えば、幸せに向かって善い出来事を積み重ねていくモチベーションになる言葉でもあるともいえるでしょう。


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