センスの意味
「センス」は微妙な味わいを掴み取る働き
センスは物事の微妙な味わいを掴み取る働きと説明されます。
あるいは、理解や表現の仕方の良さといわれます。具体的に何が良いのかは表現できないけれど、なんとなく受ける印象の良さ。あるいは、理由や理屈は理解できないけれどなんとなく好ましく思う感覚などです。
元は英単語「sense」
元は英単語「sense」で、感覚や理解、認識などの意味があります。
感覚ということからわかるように、センスは受け手が捉える気持ちの良さに依存します。良いと思えばそれはその人にとってセンスが良く、悪いと思えばその人にとってセンスが悪い。そういった感覚や好みをセンスと呼びます。
センスの使い方と例文
センスは、「ある」や「良い」などの動詞とセットで使うことが多くあります。その他、「恵まれている」や「豊かである」なども使われます。
例文
- 「今日の服装はセンスいいね。」
- 私には文学的なセンスがないようだ。しかし、幸い数学のセンスには恵まれている。
- 今回の彼の対応はひどかった。社会人のセンスが問われる。
センスの関連語とその意味
フィーリング
フィーリングは英語の「feeling」、つまり気分や感じ方、雰囲気です。センスが良い・悪いという尺度で測られるのに対し、フィーリングは合う・合わないと評されます。波長や相性に近い概念です。物事にはセンスが、人との交際ではフィーリングが良く使われます。
ナンセンス
ナンセンスは意味のない、無意味でばかげたことを指す言葉です。この場合、センスは意味や意義という意味です。日本語では論外や不毛が類語として挙げられます。
コモンセンス
コモンセンスは常識や良識と翻訳されます。この場合のセンスは感覚ではなく、思慮分別や道理という意味です。歴史学ではアメリカの独立を勧めたパンフレットを指します。
センスと才能
センスは生まれつきのもので、センスのない人は身に着けることはできないという説があります。
センスは先天的?
スポーツのセンスを考えればわかるように、一部の人は他の人よりも技術を早く習得できます。初めての挑戦であってもうまくいく人もいればうまくいかない人もいます。この点で確かにセンスは生得的なものがあるのかのしれません。
後天的なセンスも?
しかし、近年ではそれを否定する主張も見られます。
例えば、スポーツでいえば、人の骨格は変えにくいかもしれませんが、筋肉や脂肪の量は変えられます。ファッションセンスなら、色彩の知識を得ることで変えられるでしょう。あるいは、センスの良いコーディネートをデータベース化することもできるでしょう。知識や考察、努力でカバーできるのも確かです。
このように、センスのある程度は才能です。しかし才能だけではないということができます。
まとめ(センスを磨くには)
では、センスを磨くにはどうすれば良いのでしょうか?センスを磨くには次のような方法がとられることが多くあります。
- 真似をする。
- 法則を知る。
- 試行錯誤する。
- データベースを作る。
センスには知識の部分があります。それを学び取るには、できる人から学ぶのもひとつの方法でしょう。真似をしてもいいですし、コツやポイントなどが法則としてあるならそれをつかみましょう。
知識を得た後はトライ&エラーです。もしうまくいったのならそれをデータベース化すると新たな法則が見つかるかもしれません。それがセンスを身に着ける近道かもしれません。