「アイデンティティー(identity)」の意味
- 主体性
- 自己同一性
- 帰属意識
- 本人であること
- 身分証明
- 自己や時間が場所に関わらず連続する自我の統一のものであること
- 自分は何者なのか自分が他ではなく自分であるその核心とは何かという自己定義
連続する自我の統一とは
「自己が時間や場所に関わらず、連続する自我の統一のものであること」を補足すると、過去の自分も今の自分も未来の自分も、一貫して変わらず自分であることを認識していることを意味します。
たとえば「昨日まで自分は楽観的な性格と思っていたが、今日は楽観的だとは全く思わなかった」とか、「昨日までゴルフはつまらないと思っていたが、今日は楽しいと思った」といったような、時間や環境で変化する自己はアイデンティティーとは呼べません。
アイデンティティーは過去・現在・未来どんな環境でも変わらない自己認識の事です。
「帰属意識」とは
「帰属意識」の意味は、自分が民族や企業、コミュニティなど様々な集団に属している、一員であるという意識のことを言います。
帰属意識を持ち様々な場所に行き、様々な人に出会い、様々な経験をし自分以外の他のものに触れた結果、自分を再認識してさらに理解することでアイデンティティーが確立されていきます。
あなたの「アイデンティティー」は?
「アイデンティティー」をより具体的にすると、あなたらしさとは?あなたはどういう人間か?を答えられたらそれがあなたのアイデンティティーになります。具体例を挙げると、
- 人種で考えたら、私は日本人だ。
- 日本人で考えたら、私は関西人だ。
- 仕事で考えたら、私は農業を営んでいる人間だ。
- 家族で考えたら、私は父親だ。
- 性格で考えたら、楽観的な人間だ。
「アイデンティティー」の使い方
アイデンティティークライシス
「アイデンティティー」は様々な分野で使われることが多く、精神・心理学の世界にはアイデンティティークライシスという言葉があります。
これは、自分は何者なのか?人生をどうしていきたいのか?社会を生きていくことが出来るのか?という心理的危機に陥ることで自己喪失とも言います。
- 進路を考えるとき
- 就職活動中や働き方を考えるとき
- 外国に行き、異文化に触れたとき
- 自分がいる環境、周りとの人間関係になじめないとき
コーポレート・アイデンティティー
コーポレートとは企業という意味で、ビジネスシーンにおける重要なブランド構築をしていく企業戦略のことをコーポレートアイデンティティーと言います。
企業の文化・特性をはっきりとした形で創り出し、顧客が共通のイメージを認識できるようにするという意味があります。具体例としては企業のロゴやキャッチコピー、コンセプトメッセージがそれに当たります。
「アイデンティティー」を使った例文
上述した意味を踏まえて「アイデンティティー」は以下のように使います。
- 世界中を旅することによって自分自身のアイデンティティーを再確認した。
- 学生時代、研究に精を出すことで自分は誰にも流されずコツコツと作業ができる性格というアイデンティティーを認識した。
- 彼女は進路先に悩み、アイデンティティークライシスに陥ってしまった。
- 業績不振だった会社がコーポレートアイデンティティーを確立することで、一気に向上した。
まとめ
「アイデンティティー」というものは抽象的でわかりにくい概念だと思います。ただ、葛藤を抱えながらも自分が何者なのか?自分らしさとは何なのか?を考えることは、自分自身のあり方を見つめ直す良い機会かもしれませんね。