「怖い花言葉」や「悲しい花言葉」をご紹介

皆さんは花言葉というものをご存じでしょうか?花言葉とは、花に特定の意味合いを持たせたメッセージの一種です。しかし、可憐で美しい花に想いを託す雅な嗜みには、意外や怖い意味や悲しい意味のものがあるのです。今回は怖い花言葉と悲しい花言葉を五つほどご紹介していきます。

目次

  1. 黒百合(クロユリ)
  2. 弟切草(オトギリソウ)
  3. スノードロップ
  4. トリカブト
  5. イトスギ
  6. まとめ

黒百合(クロユリ)

意味は『復讐』『呪い』

この花言葉の謂われには一人の不幸な女性の物語が潜んでいます。

小百合姫の物語

戦国武将・佐々成政の側室である小百合姫が懐妊したとき、それを強く妬んだ正室たちはある噂を流しました。

『小百合姫の腹の子は成政の子ではない』

哀れ不義密通の疑いを掛けられた小百合姫は、激怒した成政によって一族皆殺しの憂き目に晒されたのです。非業の死を強いられた小百合姫は、死の直前に『立山に黒百合の花が咲く時、佐々家は滅びる』と呪詛を残して逝きました。

そして後日、佐々家は滅びお家は断絶となったのです。

黒百合(クロユリ)の花言葉の考察

佐々家滅亡の時、本当に黒百合が咲いていたか定かではありません。しかし、身ごもった子供ごと愛した男から死を与えられた小百合姫の無念が滲む、恐ろしくも哀しく切ない花言葉と言えましょう。

弟切草(オトギリソウ)

弟切草

チュンソフトから発売されているゲーム『弟切草』のモチーフにもなった花。

ゲームは初代スーファミ、PS移植版ともに名作。

意味は『敵意』『恨み』『妄信』

オトギリソウは別名『鷹の薬』とも呼ばれ、血止めの薬として用いられていました。このオトギリソウにはある鷹使いの兄弟の不幸な物語が秘められています。

ある兄弟の物語

昔々あるところに鷹使いの兄弟がいました。

ある日、兄は飼っていた鷹の怪我をオトギリソウを使って治しました。

それを知った他の鷹使いたちは、是非その花を自分たちにも教えてほしいと兄に頼みこみました。けれども、兄は頑としてオトギリソウのことは話さず秘密にしていました。

ところが、何を思ったのか弟は大切な秘密を他の鷹使いたちに漏らしてしまったのです。それを知った兄は激怒し、弟を斬り殺してしまいました。

オトギリソウの葉の黒い模様は、飛び散った血の染みであるという言い伝えもあります。

弟切草(オトギリソウ)の花言葉の考察

弟を斬り殺すほどに薬草に執着し、独占しようと欲する兄の心が何よりも恐ろしいお話しです。兄はオトギリソウを狙う者すべてに『敵意』を向け、秘密を探らんとする者を『憎悪』し、漏洩した弟への『恨み』から凶行に及んだのでしょう。

また、たかが薬草一つで斬殺された弟の方も、兄を『恨んで』いるかもしれません。

スノードロップ

スノードロップ

野に咲く小さく可憐な花。

意味『あなたの死を望みます』

この花言葉の謂われはイギリスに伝わる恋人たちの物語にあるとされています。

恋人たちの物語

ケルマという女性には、狩人の恋人がいました。

恋人はある日、狩の途中に事故に合い、そのまま亡くなってしまいます。悲しみに暮れるケルマは、恋人の傷口にスノードロップを置きました。

するとどうでしょう。恋人の亡骸はスノードロップへと変わってしまったのです。

「スノードロップ」の花言葉の考察

スノードロップには他の花と同様、怖い・悲しい花言葉以外にも『希望』といった前向きな意味付もなされています。

しかし、英国においてはケルマの悲恋物語が根付いているため、スノードロップは『死』を象徴する花と認識され、贈り物やお見舞いには不向きとされています。

トリカブト

トリカブト

怖い意味ばかりでなく、良い意味もあります。

意味『復讐』『敵意』『死』『あなたは私に死を与えた』

医学のための犠牲

昔医術が未発達だった時代、トリカブトを医学的に有効利用しようとする試みがなされてきました。

しかし、その過程においてたくさんの研究者や被験者たち(罪人や奴隷もいたのではないでしょうか)が犠牲になったといいます。そうした経緯から『死』を意味する花言葉がトリカブトに与えられました。

また、無味無臭と言われるトリカブトの毒は暗殺に用いられることが多かったのも理由の一つでしょう。

イトスギ

意味は『死』『哀悼』『絶望』

これも『死』を強く意味する不吉な言葉が並んでいますが、その謂われは実に三つもあるのです。

①キリストの磔刑

イエス・キリストがゴルゴタの丘まで自力運搬させられた果て、磔にされた十字架の素材がイトスギであった説。

②鹿と少年のギリシャ神話

とある島で暮らす金色の牡鹿と仲良しの少年。

しかし、ある日少年が槍投げをしたところ誤って牡鹿に命中。鹿は死んでしまいました。鹿を殺してしまったことを深く悲しんだ少年は、神様に『永遠の嘆き悲しみ』を乞いその身をイトスギに変えたのです。

③アルテミスと不運な狩人の神話

狩人の青年が獲物を求め森を歩いている時、たまたま茂みから女神アルテミスが水浴びしている姿を覗き見してしまいました。これに怒ったアルテミスは青年を鹿の姿に変えました。

しかし、青年の不幸はまだ終わりません。むしろここからが本番です。

鹿になった青年は、自身の連れていた50匹の猟犬に食い殺されてしまいました。

「イトスギ」の花言葉の考察

どれも悲しい謂れですが、特に最後の猟犬に食い殺された青年は悲惨なのではないでしょうか何も覗こうと思って覗いたわけじゃない、いわば事故のような話であるにも関わらずそこまですアルテミスも恐ろしいと言えます。

食殺事件の被害者になった青年は、さぞや深い『絶望』の中で『死』を迎えたでしょう。

まとめ

花言葉の多くにはそれにまつわる物語や伝説・歴史がありました。

同じ花が真逆ともとれるような意味を持っていたり、東洋と西洋で異なる意味に文化・宗教の違いを感じることができますね。

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