「再三」とは
「再三」とは2度も3度もという意味です。「再三再四」という言葉もあり、たびたびという意味です。「再三」だけでもたびたび、しばしばという意味で使われます。
- 「再三」催促をしたのに、まだ支払いがない。
- 「再三」にもわたる忠告を聞き入れないから、こんなことになった。
「再三」を英語で言うと
「repeatedly」または「again and again」となります。「repeatedly」は「repeat=繰り返す」が元になっています。「repeatedly」「again and again」とも繰り返して、何度もという意味です。
一方でたびたび、しばしばという意味の英単語では「often」や「frequently」があります。同じ「再三」や「再三再四」でも「繰り返していることを強調したい場合」と「ひんぱんであることを強調したい場合」とで、使うべき英単語は変わりそうです。
「再三」に似た意味のコトバ
「再三」に似た意味の言葉は多くあります。以下で紹介します。
度々(たびたび)
何度も繰り返す様子。
- この駅で度々出会う。
- 度々お土産をいただきありがとうございます。
度重なる(たびかさなる)
何度も続いて起こること。
- 度重なる自然災害が日本をおそった。
- 度重なる失敗で自信を失った。
幾度(いくど)
少なくない回数。何度も。
- 別れ際に幾度も振り返った。
- 幾度となく思い出す。
頻繁(ひんぱん)
たびたびある様子、よく起こる様子のことです。
- この交差点では頻繁に交通事故が起こる。
- あの駅では頻繁に街頭演説をしている。
頻りに(しきりに)
切れ目がないこと、繰り返し続くことです。
- 反省することしきりだ
または熱心に何度も、という意味もあります。
- 私はしきりに勉強した。
漢字で「頻りに」を目にすることは少ないかもしれません。
具に(つぶさに)
これも漢字で見かけることは少ないかもしれません。詳しく・もれなく・ことごとくという意味があります。
- 忘れ物がないか、つぶさに探した。
- 誤字脱字がないか、つぶさにチェックした。
「三」を含むコトバを紹介
「三」を含んで程度などを表す言葉も多くあります。「三」を多いと捉えている言葉と、少ないと捉えている言葉があるようです。例えば以下のようなものがあります。
「三」を「多い」と捉えたコトバ
三昧
そのことばかりにふけって、他のことを忘れる状態です。「贅沢三昧」「読書三昧」など、そのことをたくさん行っている場合に使われます。
三顧(の礼)
「三顧」は何回も訪問して頼むこと、「三顧の礼」はそのために礼儀を尽くすことです。中国の三国時代に、劉備(りゅうび)が諸葛孔明(しょかつこうめい)を軍師に迎えるために訪問した故事が由来です。
三々五々(さんさんごご)
人々が3人、5人と連れ立って道を歩く様子。
石の上にも三年
しんぼうすれば成功すること。すぐに成功や結果を求める人に対してアドバイスとして用いられることが多いです。
「三」を「少ない」と捉えたコトバ
三日天下
わずかの間、実権をにぎること。本能寺の変で織田信長に謀反を起こした明智光秀が、中国地方への遠征から引き返した豊臣秀吉に、すぐに破れて権力を失ったことを表すことによく使われます。
三文(さんもん)
値打ちがないことです。「三文小説」「三文オペラ」など。
二束三文(にそくさんもん)
数が多くても価値がたいへん低いこと。「自家用車を売り払ったが二束三文にしかならなかった」など。
三日坊主
長続きしないこと。「彼女はダイエットをし始めたが三日坊主で終わるのではないか」など。
その他の「三」にまつわるコトバ
仏の顔も三度まで
何度も無作法なことをされれば、どんなにやさしい人でも怒りだすこと。また同じ失敗は二度までは許せるが三度目は許しがたいという意味でも用いられます。
三度の飯より
何よりも。「三度の飯より映画が好き」など。
二度あることは三度ある
二度起きたことはまた起こるものだ、ということ。
三度目の正直
三回目には望んだ通りにうまくいくこと。
三人寄れば文殊(もんじゅ)の智恵
三人集まって相談すれば文殊菩薩(もんじゅぼさつ)ほどの良い知恵がでること。
早起きは三文の徳(得)
早起きは何か利益があるものだということ。
三つ子の魂百まで
小さいときの性格は年をとっても変わらないこと。
「再三」まとめ
以上、「再三」の意味とその類義語、また「三」にまつわる言葉の紹介でした。