「ロケーション」の意味
「ロケーション(location)」は、「位置・立地・所在地・配置・撮影地」といった意味を持つ英語が元になっています。IT分野では位置情報のことを「ジオロケーション(geolocation)」あるいは略して「ロケーション」と呼びます。
また、外来語としての「ロケーション」は、「撮影所外で実景を背景として行う映画・テレビ・写真などの撮影。野外撮影」のことを指します。「テレビのロケ」や「映画のロケ地」のように「ロケ」と省略して使用されることが多いです。
「ロケーション」の使い方・例文
「ロケーション」は、「位置」や「場所」を表す場合、「絶好のロケーション」や「ロケーションが悪い」のように使います。一方、「ロケ」は「撮影」という意味を持つので「ロケは中止」や「ロケは正午から」のように使われます。
例文
- 新しい住まいは、駅から徒歩圏内で近くにコンビニが沢山ある便利なロケーションだ。
- 迷子になった子供のロケーションを携帯のGPSを使って探し当てることに成功した。
- 映画のロケーションで使われるはずだった建物が地震によって崩壊してしまった。
- 私の住んでいる街は有名なアニメ映画のロケーション地になったらしい。
「ロケーション」と混同しやすい言葉
「プレイス(place)」
「プレイス」は、英語の「place」が元となっています。「場所」や「立地」という意味を持つ点において「ロケーション」と共通する言葉と言えます。例えば「グッドロケーション」と「グッドプレイス」は、ほぼ同じ意味になります。
「ロケーション」との違いは、「プレイス」は、単独で使われることがなく、下記のように他の単語について1つの言葉として使われます。
- ガーデンプレイス(庭園都市と商業都市の合成語)
- サードプレイス(第三の居場所)
- マーケットプレイス(または、「e-マーケットプレイス」:買い手企業と売り手企業が自由に参加できるインターネット上の取引市場)
なお、「place」には他にも多数の意味があります。「職」「地位」「順位」など文脈を読み取らなければ間違えてしまうでしょう。
「ポイント(point)」
「ポイント」は、英語の「point」です。「箇所」「要点」「得点」など様々な意味があります。また登山やマラソンにおいて「チェックポイント」とは「点検地点」を指します。つまり「ポイント」にも「地点」という場所を示す意味が含まれているのです。
「ベストロケーション」と「ベストポイント」は、どちらも「最良の場所」という意味で使われることから2つの言葉は似た意味を持つ単語と言えます。違いはイメージとして「ロケーション」は場所という空間を、「ポイント」は位置という点を示していることです。
自分のいる場所を教えて欲しい時に「ポイントを教えてくれ」と言いますが、「ロケーションを教えてくれ」とは言いません。そこに違いがあります。
「シチュエーション(situation)」
「シチュエーション」は、英語の「situation」が元になり、「状態・状況・立場・境遇」などの意味があります。最近では「シチュ」と略して使うこともあるようです。
意味からして「ロケーション」とは異なる言葉ですが、何故か勘違いすることがあります。例えば「どのようなロケーションで撮影しますか」と「どんなシチュエーションで撮影しますか」は明らかな違いがあります。
前者は「どんな場所で=海辺や神社など」、後者は「どんな状況で=抱き合ってなど」を指していますが、おそらく「どんな感じで撮影しますか」とざっくりと理解し、混同している人もいるのではないでしょうか。
「ポジション(position)」
「ポジション」は、英語の「position」が元になっています。意味は「場所・位置・地位」などです。スポーツなどではよく「ポジション」という言葉を使います。
「ロケーション」には「地位」という意味はありませんので、そこに違いがあります。また同じ場所を意味していても「ロケーション」は「ある程度の面積を有する土地」、「ポジション」は「立っている場所の周囲」と示す場所の大きさに違いがあります。
「ポジション」は、「立ち位置・地位」を意味して使われることがよくあるので注意して使い分けましょう。