「おぞましい」とは?意味や使い方・類語をわかりやすく解説

「おぞましい」という言葉、あなたは正しく読めますか?日常生活ではあまり使う機会がないかもしれませんが、ホラー映画やニュースで見る衝撃的な光景を表現するときにぴったりの言葉です。この機会に、ぞっとするような感覚を的確に伝えられる語彙を増やしてみませんか?

おぞましいとは?おぞましいの意味

ぞっとするほど不快で恐ろしい様子、または強情で我の強い性格を表す形容詞

おぞましいの説明

「おぞましい」は、漢字で「悍ましい」または「悍しい」と書きます。現代では主に「ぞっとする」「鳥肌が立つような不快感」を表現する際に使われ、単なる「怖い」よりも強い生理的嫌悪感を含みます。例えば、事故現場の悲惨な光景やホラー映画の不気味なシーンを見たときに感じる、言葉にできないほどの不快感や恐怖を的確に表現できます。また、人間の強情な性格を表す古い意味も持っていますが、現在ではほとんど使われていません。使用する際は相手を直接非難するような強い表現になるため、注意が必要です。

ぞっとする光景を見たとき、的確に感情を伝えられる言葉って大切ですよね。語彙力アップに役立ちそうです!

おぞましいの由来・語源

「おぞましい」の語源は古語の「おぞし」に遡ります。「おぞし」は「恐ろしい」「気味が悪い」という意味を持つ形容詞で、これに感情の強まりを表す接尾語「ましい」が付いて「おぞましい」という形になりました。漢字の「悍」は「心」偏に「旱」と書き、「旱」には「強い」「かたい」という意味があり、本来は「勇ましい」「強い」という肯定的な意味でしたが、次第に「乱暴な」「荒々しい」というネガティブな意味に転じ、現代の「ぞっとするような不快感」という意味に発展しました。

語源を知ると、言葉の深みがさらに感じられますね。京極夏彦さんの作品で使われているのには納得です!

おぞましいの豆知識

「おぞましい」は現代ではほとんどが「悍ましい」という漢字表記ですが、実は「おぞましい」という言葉が先に存在し、後から「悍」の字が当てられたという説があります。また、文学作品では夏目漱石や芥川龍之介などもこの言葉を使用しており、特に漱石の『こゝろ』では主人公の複雑な心理描写に用いられています。インターネット上では、ホラー映画のレビューや衝撃的なニュース記事に対するコメントとしてよく使われる傾向があります。

おぞましいのエピソード・逸話

小説家の京極夏彦氏は作品中で「おぞましい」という表現を効果的に使用しています。特に『姑獲鳥の夏』では、不可解な現象や不気味な状況を描写する際にこの言葉を繰り返し用い、読者に強い不快感と恐怖感を与えることに成功しています。また、映画評論家の町山智浩氏は、ホラー映画の解説で「本当のおぞましさはグロテスクな描写ではなく、日常のちょっとした歪みにこそ潜んでいる」と語り、この言葉の本質を巧みに表現しています。

おぞましいの言葉の成り立ち

言語学的に見ると、「おぞましい」は日本語の感情形容詞の特徴をよく表しています。接尾語「ましい」は「~のように見える」「~の性質がある」という意味を付加し、「おぞし」という基本形から派生した二次的な形容詞となっています。このパターンは「忌まわしい」(忌し+ましい)や「悩ましい」(悩み+ましい)などにも見られ、日本語の形容詞形成の一つの類型を示しています。また、現代語では主観的な感情表現として機能し、話し手の強い嫌悪感や恐怖感を直接的に伝える役割を担っています。

おぞましいの例文

  • 1 夜中にキッチンで大きなゴキブリに出会ったときの、あのおぞましい光景はなかなか忘れられない
  • 2 久しぶりに実家の冷蔵庫を開けたら、謎のカビだらけの保存容器があっておぞましかった
  • 3 歯医者で歯石除去の際の『キーーン』という音を聞くたびに、おぞましい感覚が背筋を走る
  • 4 ネットでたまたま見てしまったホラー動画の映像が頭から離れず、おぞましさでなかなか寝付けなかった
  • 5 期限切れのヨーグルトをうっかり一口食べてしまったときの、あのおぞましい味はトラウマレベル

「おぞましい」の適切な使い分けと注意点

「おぞましい」は強い感情を表現する言葉なので、使用する場面には注意が必要です。特にビジネスシーンや対人関係では、不用意に使うと相手を傷つけたり、状況を悪化させたりする可能性があります。

  • ホラー作品のレビューや感想を述べる場合には効果的
  • 事故や災害などの悲惨な状況を客観的に描写する際に使用可能
  • 直接的な対人批判には避けるべき(「おぞましい人」など)
  • 公の場やフォーマルな文章ではより慎重な表現を選ぶ

代わりに「残念な」「問題がある」「改善の余地がある」など、より中立的で建設的な表現を使うことをおすすめします。

関連用語とのニュアンスの違い

言葉意味ニュアンスの違い
おぞましいぞっとするような不快感・嫌悪感生理的な拒否反応を伴う強い嫌悪
恐ろしい怖い・危険を感じる恐怖心が主で嫌悪感は薄い
忌まわしい不吉で避けたい縁起の悪さや不吉さのニュアンス
不気味気味が悪い・怪しい謎や不可解さから来る不安感
陰惨むごたらしく悲しい悲惨さや哀れみの感情を含む

それぞれの言葉には微妙なニュアンスの違いがあります。状況に応じて最も適切な表現を選ぶことで、より正確に感情を伝えることができます。

文学作品における「おぞましい」の使用例

そのおぞましい光景は、彼の脳裏に深く焼き付き、いつまでも消えることはなかった。

— 夏目漱石『こゝろ』

文学作品では「おぞましい」という表現が、主人公の深い心理描写や衝撃的な場面の演出に効果的に使われています。夏目漱石をはじめ、芥川龍之介や三島由紀夫など、多くの文豪がこの言葉を使って作品の緊張感や深みを演出しています。

現代のホラー小説やサスペンス作品でも、読者に強い印象を与えるために「おぞましい」が頻繁に使用されています。特に京極夏彦氏の作品では、この言葉が独特の不気味な世界観を構築する重要な要素となっています。

よくある質問(FAQ)

「おぞましい」と「恐ろしい」の違いは何ですか?

「恐ろしい」は単に怖いという感情を表しますが、「おぞましい」はそれに加えて強い嫌悪感や生理的な不快感が含まれます。例えば、事故現場などの悲惨な光景を見た時に感じる「鳥肌が立つような気持ち悪さ」が「おぞましい」の特徴です。

「おぞましい」をビジネスシーンで使っても大丈夫ですか?

基本的には避けた方が無難です。「おぞましい」は非常に強い否定的な感情を表す言葉なので、相手を傷つけたり、状況を必要以上に悪く表現したりする可能性があります。代わりに「残念な」「問題がある」など、より中立的な表現を使うことをおすすめします。

「おぞましい」の類語にはどんな言葉がありますか?

「忌まわしい」「厭わしい」「不気味な」「陰惨な」「凄まじい」などが類語として挙げられます。ただし、それぞれニュアンスが異なりますので、文脈に応じて適切な言葉を選ぶことが重要です。

「おぞましい」は日常会話でよく使う言葉ですか?

日常的によく使う言葉とは言えません。どちらかというと、特別に強い嫌悪感や恐怖を感じた時など、限定的な場面で使われることが多いです。若者同士のカジュアルな会話では、より砕けた表現が使われる傾向があります。

「おぞましい」を英語で表現するとどうなりますか?

「horrifying」「disgusting」「revolting」「gruesome」などが近い表現です。文脈によっては「terrifying」や「frightening」も使えますが、嫌悪感のニュアンスを強調するなら「disgusting」が最も近い表現と言えるでしょう。