「尻切れトンボ」とは?意味や使い方をご紹介

「尻切れトンボ」という表現、最近あまり聞かなくなりましたね。一部では死語とも言われていますが、皆さんはご存じでしょうか?ところでこの「トンボ」、実は昆虫ではないそうですよ。今回は「尻切れトンボ」の意味や使い方、由来などをご紹介します。

目次

  1. 「尻切れトンボ」とは?
  2. 「尻切れトンボ」の使い方
  3. 「尻切れトンボ」の由来
  4. 「尻切れトンボ」の類語

「尻切れトンボ」とは?

読み方

「尻切れトンボ」の読み方は「しりきれとんぼ」です。「しりれ」と濁りません。アクセントは「しりきれとんぼ」につく中高型です。

漢字表記

「尻切れトンボ」の「トンボ」は漢字で書くこともあります。漢字では「蜻蛉」。昆虫のトンボと同じですね。

意味

「尻切れトンボ」とはしっかりと完結しておらず、途中で打ち切りになった状態です。未完成のまま一時中断してしまい、その先が続かないという意味ですね。

最後までやらないで途中でさじを投げた、と言っても良いでしょう。ダイエットや禁煙など、目標を立てて頑張ったけれど、志半ばで挫折した状況がまさに「尻切れトンボ」です。

首尾一貫」という四字熟語にあるように、お尻やしっぽには結末や総仕上げのような意味があります。それが切れているわけですから、半端な終わり方という印象ですね。

「尻切れトンボ」の使い方

「尻切れトンボ」は本来なら続きがあるはずのものが途中で終わっていることに使います。もっと先が見たい、もっと詳しく書かれているはず、そんな期待があるにも関わず満足のいかない終わり方であった場合に使います。

連続テレビドラマや連載小説をイメージするとわかりやすいでしょう。もっと先があると思っていたけれど、突然連載が打ち切りになってしまったような状態です。未完成とも言えますね。

「尻切れトンボになる」や「尻切れトンボに終わる」といった使い方が多いです。

例文

  • いざ話し始めたはいいが、続く言葉も見つからず尻切れトンボに終わる。
  • 掲載誌の休刊や変更が重なり、結局は連載も尻切れトンボにされてしまった。
  • ここまで盛り上げておいて尻切れトンボだなんて、さすがに納得がいかない。

「尻切れトンボ」の由来

「尻切れトンボ」の「トンボ」はアキアカネやギンヤンマのような昆虫のこと、と思っている方も多いでしょう。実は、そうではないのです。この「トンボ」は草履(ぞうり)の一種、「トンボ草履」に由来するそう。

普通の草履は緒がウサギ型のリンゴのように「V」の字をしていますよね。ところが、「トンボ草履」は鼻緒(はなお)の結び方が特徴的なため、緒はトンボの羽のように「U」の字を描いていてます。

そして、この「トンボ草履」、実はかかとの部分が欠けているのです。別名を「尻切れ草履」と言います。かかとが欠けていることから、後ろが切れている、後半がおろそかになっているという意味で使われるようになったそうです。

「尻切れトンボ」の類語

腰砕け

物事が途中で終わってしまうことは「腰砕け」とも言います。元々は相撲の用語で、技をかけていないにもかかわらず自分からバランスを失うことです。

腰が砕けてしまったかのように体勢を崩し、倒れてしまうことから「腰砕け」。そこから転じて、物事が途中で倒れてしまい、続けられなくなっていしまうという意味でも使われています。

中途半端

「中途半端」とは、一度始めたことが完了していないこと、あるいはどちらつかずの宙ぶらりんの状態です。進捗状況なら完成していないやりかけの状態、説明なら不十分で必要な程度に満たないということですね。

対義語として「徹頭徹尾」や「初志貫徹」が挙げられます。

竜頭蛇尾

竜頭蛇尾(りゅうとうだび)」とは初めのころは良かった勢いが終盤には失われ、さっぱり振るわなくなることです。

「頭」は物事の最初のことで、「尾」は最後のことです。最初は竜のように力強かったのに、最後には蛇のように弱弱しくなっているというわけですね。

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