「おま環」の意味
「おま環(おまかん)」とは「お前の環境だけ」を略した表現です。おもにインターネット上で使われているネットスラングで、とくに動画サイトやゲーム、各種アプリケーション、パソコンなどの分野でよく用いられます。
「おま環」はネット上で何らかの操作(ゲームや動画サイトの閲覧など)をおこなった際に生じた不具合や問題などが、その人(お前)の環境でのみ起こっていることを意味する言葉です。
「おま環」の使い方
「おま環」は、何らかのトラブルに陥った人に対し、環境的問題を指摘したいときに使います。大抵の場合、この指摘の背景には「まずは自分自身の環境を確認・見直して欲しい」という意図が含まれています。
なおネット上には困っている人に対して、「おま環」の一言だけ指摘して立ち去る人もいますが、これだけではやや無責任な印象を与えてしまいますし、指摘を受けた側も、言うだけ言われて不快に感じかねません。
このため「おま環」を使う際は、不具合の原因として考えられる要因を合わせて指摘すると親切ですし、相手も喜ぶことでしょう。たとえば動画配信サイトなどでは、以下のような「おま環」に関するやり取りがよく見られます。
(A)
あれ、画面が真っ暗になって放送が見れなくなったぞ?
(B)
それ多分おま環。こっちは問題なく見れてるよ。ブラウザ更新してみたら?
自虐的な使い方もある
また、自分自身が「おま環」の状態になっている可能性があることを自覚している場合に、自虐的に「おま環」を使うこともあります。なおこの場合は後述する「俺環」を使うこともあります。
(C)
このサイトにアクセスできないんだけど、これって「おま環」ってやつかな?
「おま環」の元ネタ
「おま国」
「おま環」の元ネタと言われているのが「おま国(おまくに・おまこく)」というネットスラングです。「おま国」は「お前の国には売らない」または「売っているが、お前の国籍が気に入らない」を略した表現です。
過去に、インターネット上でパソコンゲーム等のダウンロード販売をしているサイト「Steam(スチーム)」にて、何らかの原因により販売規制がなされたため、いくつかのゲームタイトルが日本国内で購入できないという事態が発生したことがありました。
このことを、あたかも「お前の国にはゲームを売らない」と言われているように感じたユーザーが「おま国」という表現を使い始め、次第にネットユーザーの間で広まっていきました。
派生的なスラング
「おま国」からの派生として、以下のようなスラングも存在します。
- おま値(お前の国にも売ってやる、ただし高値で)
- おま語(お前の国にも売ってやる、ただしお前の国の言語は抜きで)
「おま環」の原因
「おま環」が起こる原因は多岐にわたります。実際によくある「おま環」原因の具体例を以下に挙げます。
- インターネット回線の不調
- アプリケーションのアップデートをしていない
- ブラウザの更新をしていない
- キャッシュをクリアしていない
- 推奨スペックを満たしていない
- ゲーム等にアクセスする手順を間違えている
もちろんこれだけでなく、さまざまな事象が「おま環」の原因となり得ます。動画サイトやゲームなどに接続する環境は本当に人それぞれなので、原因の特定は時として非常に困難であることもあります。
「おま環」と「俺環」
「俺環(おれかん)」は「俺の環境だけ」を略したネットスラングです。ネット上で何らかの操作をしている時に生じた不具合や問題が、自分自身の環境に問題がありそうだと自覚している場合に使います。
主語が異なるという点を除けば、「おま環」とほぼ同じ意味であると言ってよいでしょう。
(D)
なんだか俺のスマホだとゲームがプレイできないんだけど、俺環ってやつかな?